2005年12月12日(月) |
天安門事件の悲劇ふたたび |
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中国でまた天安門事件以来の虐殺が起きてるようである。中国広東省汕尾市東洲村で発電所建設に抗議していた住民が当局と衝突した事件で、ニューヨーク・タイムズの報道によれば、武装警察による銃撃などで20人が死亡、50人が行方不明になっているらしい。
これほどの大きな事件をなぜ日本のマスコミはすぐに報道しないのか。市民を無差別に銃撃できる国家としてオレが想像するのはロシアであり北朝鮮である。それにこの中国も加えて世界三大無法国家ということで正しく理解しておきたいのだが、さすがに中国当局の発表はかなり違った内容になっていた。虐殺したという事実を隠蔽したいのだろうか。
広東省の共産党機関紙「南方日報」では「緊急事態で警官隊は仕方なく銃を鳴らし、警告した。空はすでに暗く、現場は非常に混乱し、過って3人を死なせ、8人を負傷させた」と報じて誤射と主張したのである。暗くてよく見えなかったのでうっかり人を撃ってしまったという説明になっている。よく見えないのなら撃つなと言いたいのである。そんな言い訳をオレが信じるわけがないだろう。いちおうこの銃撃を指揮した現場指揮官は拘束されてるらしい。どうせ証拠隠滅のための口裏合わせのためとオレは理解している。
さて、この発端となる住民の暴動だが、これも中国当局では「数百人の村民が発電所を襲い、警官隊を襲撃した違法事件」と断定している。5日は火力発電所建設にかかわる補償問題を理由に、別の風力発電所を襲撃。6日には刀剣や火炎瓶などで風力発電所を襲ってきたので警官隊が応戦。その後、住民は道路を封鎖して警官隊を取り囲み火炎瓶などを投げつけてきたので警官隊は銃を撃ったという。どうせ中国のことだからろくな補償もなく発電所建設用地付近の人間を追い出したのだろう。その横暴さに対して抗議行動を起こした住民を「不逞の輩」と見なして一方的に虐殺したというのが大方真相じゃないだろうか。
こんな恥ずかしい大国が、あと2年半後にはいっちょまえにオリンピックなんてものをやらかそうとしてるのだ。全くもって信じられないのである。チベットを武力で侵略してダライラマを亡命に追いやったことを認めず、日本から受け取った巨額のODAを流用して軍備を拡張し、領土拡大のために台湾を武力で侵略する(中国は台湾を自国領土と主張するので侵略ではないらしい)野望を捨てていない最後の帝国主義国家、中国。日本は舐められっぱなしだぜ。
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