2005年08月07日(日) |
ぼくの趣味は人殺しなんです |
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この話は最近の事件を元にしたフィクションです。
こんにちは。ぼくの名前は前○博、36歳で人材派遣会社に登録しています。大阪府の堺市というところに住んでいます。今度政令指定都市に昇格するそうです。そんなこと、僕には何も関係ありませんけど。趣味は殺人です。殺し方としては鼻や口をふさいで窒息させるのが好きで、刃物を使ったり殴ったりする乱暴なやり方は好きじゃないんです。拳銃も使いません。だって、血も出るしあんまりエレガントじゃないでしょ。その点窒息は最高です。血も出ないし、すぐには死なないし。
切ったり突いたりするとすぐに死んでしまって面白くないでしょ。窒息死が一番みていて面白いもん。被害者の苦悶の表情を眺めると思わず興奮して勃起しちゃったりして。こういうの、殺人淫楽症というんだよね。人を殺すことで性的興奮を得られる異常人格なんだって教えてもらったよ。小さい頃から生き物を殺すのが好きで、最初は昆虫だったけどだんだんエスカレートして犬や猫を殺してみて、もっと大きなものが殺したくて、それで人間を殺してみようと試しに道を歩いてる女子中学生を襲って口をふさいだりしてみたらそのたびに捕まって結局3回も逮捕されちゃって、2002年8月から懲役10ヶ月ということで服役していたんだけど、出所してきたから今度は見つからないようにしようと思ったけどやっぱり見つかっちゃったんだ。
でも、ぼくは何も悪いことなんかしていないよ。だって、死にたい人を殺してあげるのは人助けじゃないか。インターネットの自殺志願サイトには死にたい人がごろごろしているんだ。死にたいと思ってる人と、殺したいと思ってるぼく。まさに需要と供給の関係だよね。一緒に自殺しようと言えばいくらでも相手は見つかるよ。仮にぼくが罪に問われたとしても、ぼくのしていることは殺人よりもはるかに罪の軽い嘱託殺人だし、刑務所に入ってもせいぜい数年で出てこれるしね。だったら殺した方が楽しいじゃないか。
「暴れるといけないから」と親切に言って抵抗できないように手足を縛ってから口を押さえるんだ。息ができなくて苦しむ姿を見ると興奮してもうたまらないよ。死にたいくせに、本当に死ぬとなるとけっこう暴れるんだ。人間って本当に矛盾した存在だね。だから面白いんだけど。ちっとも苦しまずに死んでしまったら面白くないし。暴れてるその力がスーッと抜けて、手足がピクピク痙攣してから動かなくなってしまう。その瞬間にぼくは最高の快楽を覚えるのさ。この殺すこと自体が快楽なんだから別に男でも女でもいいんだよ。中には大久保清みたいに性的暴行の後で殺す奴らもいるけど、あれは邪道だね。あっちは淫楽殺人症と言って、性的快楽を得た後で殺すんだから強姦が主なんだ。あれはセックスの欲求が歪んだ形で吹き出してるんであって、殺すことはいわばオマケなんだよ。ぼくよりもはるかに悪質だね。
その点ぼくは殺人だけを純粋に楽しむ高尚な趣味なんだ。そこんとこ、誤解しないでくれるかな。純文学となんでもごった煮の大衆小説の違いかな。もちろん純文学はぼくさ。今回は捕まったから刑務所に入るけど、出てきたらまた殺すから楽しみにしていてね。死にたいヤツなんてネットの自殺系サイトに行けばいくらでも見つかるしね。本当に便利な時代になったもんだよ。ねえねえ、誰かぼくに殺されたい人いない?出所したらちゃんと殺してあげるから、それまで待っててくれるかな。約束だよ。
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