2005年07月14日(木) |
せこいぞサスケ、9600円くらい払えよ! |
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プロレスラーや県会議員の方にとって、9600円というゼニはどの程度の重さがあるのだろうか。ゼニを持っていてもオレのようなせこい人間もいるので一概には語れないが、おそらくその程度のゼニは全然気にしないモノだと思うわけである。
覆面プロレスラーのザ・グレート・サスケ岩手県議が、プロレス試合会場への交通費9600円を県議の政務調査費から支出していたことが分かった。サスケ県議はこの支出を「東北、秋田新幹線の規格の違いや利用状況などを調べるための調査。やましいところはないので正々堂々と報告した」と話しているという。なかなか勉強熱心である。オレなら新幹線に乗ってるときは熟睡するか雑誌を読んでることが多いが、サスケ議員は鉄道の研究をしながら乗っているのである。まさに議員の鏡である。こんな立派な方を県会議員に選んだ岩手県は、その存在を郷土の誇りと思うべきだ。
これが明るみに出たのは岩手県が政務調査費の使用報告書を公開する制度があるからである。昨年10月16日、サスケ県議は岩手県が普及を進める暖房器具の調査のため、二戸市にある県二戸地方振興局を訪問した。その後「みちのくプロレス」試合がある秋田市に行き試合に出場。その間の移動に要した二戸−秋田間の新幹線の運賃と特急料金(グリーン席)の計9600円を「鉄道整備に関する調査事業」目的の政務調査費として県議会に報告していた。
政務調査費は岩手県議会から一人あたり月額31万円が交付されることになってるが、領収書付きの報告書の提出も義務づけられてるのである。月に31万も交通費に使えるのならウハウハである。狭い(といっても日本で二番目の広さだが)岩手県内を毎日のように新幹線に乗りまくることができるのだ。
さて、この場合どこまでが議員の仕事による移動で、どこからがプロレスラーの仕事のための移動であるかの線引きが困難である。そこに目を付けたサスケ議員側が、試合のための移動を全部この政務調査費を使って浮かしてやろうなどというせこいことを考えたとしても不思議ではない。ただでさえプロレス業界はどこも経営が苦しい。みちのくプロレスなどという弱小団体にとって、9600円といえども無駄に使うことは許されなかったのである。あの巨体をちゃんと休ませるにはグリーン車は不可欠だ。それにしてもオレがもう一つ気になるのはサスケ議員が行ったという暖房器具の調査である。それっていったいどんな調査だったのだろうか。もしもその報告書があるのなら、そちらをオレは見てみたいのである。
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