2005年04月21日(木) |
石油温風器に殺された人々 |
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松下電器産業は4月20日、同社製の石油温風器を使用中に一酸化炭素中毒が起きる事故が今年1〜4月に計3件起きたと発表した。1月の事故では小学6年生の男児が死亡し、父親が重体になっているという。温風器の内部にある空気を送るゴムホースが劣化することで亀裂が入り、燃焼に必要な空気が不足して不完全燃焼が起きて一酸化炭素(CO)が発生しそのまま室内に充満したためだという。しかも松下電器では1月の事故の時にこの型式の温風器の不具合を確認していたが、販売への影響を恐れたのか「欠陥だけが原因ではない」として公表していなかったのである。
今回の事故を起こした機種と同じゴムホースを使っている製品は、1985〜92年に製造した25機種、計15万2000台。同社は21日以降、無料点検と部品交換を進めることを発表した。1月に小学生が死亡した事故は、福島県のペンションで発生した。父親と一緒に泊まっていた小学6年生の男の子のがCO中毒で死亡し、3ヶ月経った今もまだ父親は入院中だ。
寒い部屋でガンガン石油ファンヒーターを炊いて過ごしているオレとしては、このようなニュースは他人事ではない。オレが使ってる上新電機で8900円で買ったコロナの石油ファンヒーターは果たして大丈夫なのだろうかと思ってしまうからだ。ちゃんと換気もしてるし、匂いには十分に注意している。しかし、COは無色、無臭らしいから漏れていても気づかないだろう。そうなるともしもオレの部屋に松下電器製の石油ファンヒーターが使われていれば、危険な目に遭う可能性は十分にあったのだ。
松下では「被害者への補償については誠意をもって対応していきたい」と発表しているが、このような事故はおそらく4件だけではないはずだ。15万台も流通しているのならかなりの同様の事故が起きている可能性がある。直近の4ヶ月で3件も起きてるのだ。きっと日本中で数百件発生していて、他にも犠牲者がいるはずだ。入院に至らなくても、健康被害を受けた者すべてに対して補償すべきだろう。
さっそくオレは家にある古い使っていない石油ファンヒーターを出してきて、そのメーカーを確かめたが、残念ながら松下電器製ではなかった。もしも我が家にもその欠陥ヒーターが存在すれば、これまでの数々の頭痛や不快感すべてをそいつのせいにして、最新の製品に交換させようと思ったのだが、そんな悪巧みはやっぱりできないものである。前に使っていたシャープの石油ストーブはよく黒煙をあげて匂いもひどかった。それは欠陥というよりはただ古かっただけかも知れないが。
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