2005年01月13日(木) |
お嬢さん、タトゥーにはご用心を! |
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オレはカラダを傷つけるファッションは野蛮だと思っている。耳に穴を空けるのはあまり好きじゃないし、鼻ピアスや舌ピアスも乳首ピアスもカッコいいとは全く思わない。わざわざそんなことをしないと個性が出せないのか?
芥川賞の小説「蛇にピアス」(金原ひとみ)ではカラダのいろんなところにピアスをし、タトゥーを施す若い男女が出てくる。そんな本に賞を与えるからますますカッコいいと勘違いするヤツがでるのだ。タトゥーなんて堅気衆の人間のするもんじゃねえ。藤純子演じる緋牡丹お龍とか、「極道の妻たち」に出てくる姉さんならわかるが、あの人達は特別な方々なのである。一般人が安易にマネしてはいけないのである。
しかし、若い女性の間では、花や幾何学模様のデザインを体に彫る「アメリカン・タトゥー」と呼ばれる入れ墨が急速に広まっている。専門のファッション誌まで登場している。厚生労働省は「医師以外が従事すれば違法」との立場だが、実態把握は難しく、事実上の黙認状態だという。ファッション誌の編集者は、「技術者といえる人は国内に千人近くいるのでは?」と推測する。もはやメーク程度の感覚で、朝の化粧が大変だからと眉ずみをタトゥーにしている人もいるらしい。
ヤクザだけが入れてるときはマネする人はそれほど多くなかったのだが、ベッカムが入れてるとやっぱり影響力が違うのである。また、タトゥーが商売になるということで、美容院やエステサロン、ネイルサロンの中に併設される場合も目立つ。さすがに10代はまだ少なく、客は20代後半から30代の女性が大半だというが。
ただ、注意しないといけないことは、エイズ同様で針に付着した血液を介して病気に感染する可能性である。実際にC型肝炎に感染したとみられる例が報告されている。広島県では同じサロンでタトゥーを入れた男性の間でC型肝炎の複数の感染者が出たことが報告されている。タトゥーの針で肝炎になるなんて誰も考えないだろう。でも、カラダを傷つける行為には必ずリスクが伴うのだ。C型肝炎は20年以上掛けて肝硬変や肝がんなどに進行する。初期にはほとんど症状がなく、異常を感じたときはもう手遅れとなっているケースが多い。心当たりのある人は今すぐに血液検査を受けた方がいい。もっとみんながこの危険に気が付いて、ピアスやタトゥーなどという野蛮な風習も廃れて欲しいモノだぜ。
「身体髪膚之を父母に受く。敢へて毀傷せざるは孝の始めなり」という言葉がある。自分のカラダは自分のモノではなくて、父母から授かったものであり、そうして授かるということはすなわち、造物主からレンタルされたのと同じである。命ある限り大切に使い、使い終われば天に返す。それが我々の生きていることの意味なのだ。その大切なカラダを、よくもまあここまでめちゃめちゃにしやがって。全くひどい使い方をするヤツが多すぎるぜ。
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