2004年11月16日(火) |
麻薬密売ボス「恐怖の帝王」逮捕される! |
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いつのまに日本は薬物天国になったのだろうか。
マフムード・キャドホダイという男がいた。ロス五輪(1984年)にイラン代表で出場したこともある元レスリング選手。1990年に初来日して以来、偽造パスポートを使って出入国を繰り返し、イラン人麻薬密売組織のボスとして君臨していたのだった。不法滞在のイラン人を密売人に仕立て上げ、命令に従わなければ短刀で体を切り付けるなど、恐怖支配で組織を締め付けて、配下の密売人からは「ソルターン・バフシャット」(恐怖の帝王)と恐れられていたという。
1000人を超える密売人を配下にして収益は月3000万円を超え、コロンビアなどから薬物を密輸し、日本人の覚せい剤常習者の連絡先を登録した「客付き携帯電話」を、不法滞在のイラン人などに1000万円以上で売りつけていた。2000―2002年ごろの密売最盛期には6台の携帯電話を駆使して、東京、神奈川、千葉、栃木、愛知などに散らばる密売人たちに指示を与えていたという。
しかし、あまりにもこのボスの搾取が厳しかったために帰国したイラン人達が裏切って警察に通報、2002年にこの男は本国に帰国したときにイラン警察に逮捕されていた。公判には日本で密売を手伝ったイラン人が出廷して恐喝や暴行の実態を証言したが、キャドホダイ被告は一度も出廷せずに保釈金50億リアル(約6700万円)を払って保釈されそのまま逃亡。ICPOを通じて国際手配されたが、その年のうちにイタリア国籍の他人名義のパスポートを使って日本に再入国していたのである。
日本ではたかが麻薬で死刑になることはない。おそらく世界で一番刑罰は軽いだろう。ICPOに国際手配されたこの男が「捕まるなら日本」と考えていたことは容易に理解できる。快適な刑務所で外国人としての特別な処遇を手に入れ、元の手下たちの報復を恐れる必要もなく安全に過ごせるのである。つくづく舐められたものである。
麻薬は市民生活を確実に破壊する。暴力団関係者だけの問題ではないのだ。今や学生や主婦にまでに広く浸透し、高校のトイレで大麻が密売されていたりするのだ。これまでのように「初犯は執行猶予付きで更正させる」なんて悠長なことは言ってられない。一度でも捕まれば完全に薬物中毒が治療できるまで10年でも20年でも刑務所に閉じこめるべきである。いや、いっそのこと「島流し」にでもしてしまってくれ。幸いロシアが歯舞・色丹二島を返してくれるそうじゃないか。島ごと刑務所にすればいいじゃないか。もちろん島民は自給自足だ。海の幸はなかなか豊富だぜ。
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