2004年09月15日(水) |
あんたは世界一のお人好しだ! |
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この世には100%の悪人というものが存在する。反省も悔悟もなく、存在そのものが周囲の人間に災厄しかもたらさない人間だ。その一人が、宅間守であることは疑いの余地がない。9月14日、その宅間の死刑がやっと執行された。法廷で身勝手な発言を繰り返し、最後まで一片の謝罪のことばもなく外道は逝った。
「もう無駄に生きたくない」
「これ以上生け捕りにされるのは嫌だ」
手紙の中で獄中の心境を彼はこのように語っていた。
法務大臣がろくに仕事をしないのでちっとも守られていない刑事訴訟法475条では6ヶ月以内の死刑の執行が規定されているが、今回も刑の執行までには1年も掛かったのである。宅間は今の境遇になったのを過去に入院した精神病院や自分の家族のせいだと考え、「どうせ死刑になるんだったら一矢を報いたい」と賠償請求訴訟を起こす考えも持っていたという。
「幼稚園に突撃したら、30人以上は殺せた。同じ死刑になるのに8人では少し無念だが、仕方ない。刺して刺しまくって……」
判決確定後も面会を続けた臨床心理士の長谷川博一東海女子大教授は「人の心の痛みを感じる能力を、幼少時代から育ててもらっていなかった」と語った。なんとこの長谷川教授は、宅間に控訴を勧めていたのである。裁判を長引かせれば、贖罪の意識が目覚めると信じて、控訴を勧める目的で2回面会。死刑確定後も14回にわたって大阪拘置所(ぐわっ!こんな近くに宅間が居たのか。近くを何度もクルマで通過したぞ!)で、毎回約30分間の面接を重ねてきたという。
長谷川教授、あんたはなんてお人好しなんだ。もしかしてこいつの死刑に反対だったのか。自分の子どもが虐殺されててもそんなことが言えるのか。臨床心理士でありながら、こいつが100%の悪であることを見抜けなかったのか。長谷川教授は面会の中で聞いた宅間の暴言を、希望があれば遺族らに伝えていきたいという。なんてお目出度いんだ。どこの世の中に自分の子どもを虐殺した憎むべき男の聞きたくもない言葉を知りたい親がいるんだ。そんなことを聞かされてさらにやりきれない気持ちになっても、怒りをぶつける相手はもう死刑が執行されていてこの世にはいない。
日本には死刑制度に熱心に反対する人たちが多数いる。いつか彼らの努力は実るだろう。世界の趨勢は「死刑廃止」であるからだ。しかしその運動に水を差したのがオウムの松本智津男と並ぶ戦後の二大凶悪犯罪者宅間守だ。この名は永遠に人々の記憶に刻まれるだろう。この男のおかげで死刑廃止が数十年先送りになったことは間違いない。
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