2004年07月30日(金)

台風、こっちへ来るんじゃない！

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　はた迷惑な話だが、子どもの頃のオレは台風がかなり好きだった。ニュースで台風の進路情報を聴きながら、自分の住む町の方にやってくることを願っていた（それで学校が休みになる事も願った）全く困ったクソガキだったのである。しかし、悪運がかなり強いこともあって、物心ついてからは台風の直撃で家が被害を受けるというようなことはなかった。オレの住む市の三分の一が水没したという歴史的大水害の時も、オレは大阪には居なかったので難を免れていたのである。

　さて、オレはこの週末に千葉県・幕張に出張することになっている。そこで気になるのは天候である。何しろ首都圏では最高気温が40度に迫る勢いで、熱中症でバタバタ人が倒れているらしい。大阪という日本一暑い都市に住むくせに暑さに対する耐性が全くない軟弱なオレにとって、そんな暑さは絶対に許せないのである。東京駅で降りたとたんに反対方向の新幹線で帰りたくなるかも知れないのである。

　ところが暑さよりももっと厄介なものが控えているのだ。なんと台風が太平洋上にあって虎視眈々と日本列島をうかがっているらしい。気象庁の情報によると、この強い台風10号は、29日午後９時には八丈島の南南西約210キロの海上にあって、ほとんど停滞しているのである。中心の気圧は960ヘクトパスカルで、中心付近の最大風速は40メートルだからまあまあでかい部類だ。暴風圏は中心から半径150キロ以内という。この台風が突如北上して首都圏を襲うなんてことになれば、新幹線のダイヤも大混乱してオレは東京駅にたどり着けないかも知れないのだ。仮に運良くたどり着けたとしても出張先では徒歩や電車・バスを移動手段とするオレにとって、暴風雨の中を歩くなんてことになったら大変である。

台風よ、頼むからオレの行く方向には来ないでくれ。

　できることならそのまま太平洋上を西に進んで勢力をどんどん弱めて、地面に適度な潤いをもたらすだけの温帯低気圧となって近畿地方に上陸してくれ。出張を終えて帰ったオレが新大阪駅のホームに降り立ったとき、あのサウナのような熱風じゃなくて、爽やかな涼風がオレの頬を撫でて欲しいのである。おそらくそれはかなわぬ望みである。本当に涼しい大阪に帰ってきたいのなら、出張も数日などとケチなことは言わずに二ヶ月くらいの長期出張を認めてもらって、秋になってから帰ってきたらいいのである。そんなに長いこと職場をほっぽり出して遊んでいれば、普通は自分の席がなくなってしまうのである。そんな目に遭えばこんどはフトコロが寒くなって仕方がないのである。

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