2004年06月28日(月) |
ここは遊び場ちゃうんじゃ、ボケ! |
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危険な場所で遊んでいる子どもに対して、たとえそれが見知らぬ子どもであっても一喝するのが大人の役目だ。エスカレーターや回転ドアで遊んでいる子どもがいればぶん殴ってでもやめさせなければならない。命に関わるからだ。子どもが手足を挟まれたり指がちぎれたりという痛ましい事故が起きるたびにいつもオレは思う。そこには叱る大人は誰もいなかったのかと。
6月27日午前11時55分ごろ、西宮北口のショッピングビル「アクタ西宮東館」で2歳の幼児が、4階下りエスカレーターの手すり(高さ約95センチ)から、吹き抜け構造になった約10メートル下の2階フロアに転落した。すぐに病院に搬送されたが頭を強く打っており、約4時間半後に死亡した。西宮署の調べでは、エスカレーター進入口にある手すりのベルトを収納する箱(高さ約20センチ)近くにその幼児の靴があった。おそらく箱に上がってベルトに触るなどして遊んでいるうちに体がベルトに乗っかってしまい、約2メートル降りたところでバランスを崩し、エスカレーター外側の吹き抜けになった空間から下に落ちたと考えられる。その幼児の身長は約83センチだった。
このビルの管理をしている関西都市居住サービス側は「落下防止のネットは主に物が落ちるのを防ぐためで、人間が落ちることを想定していなかった。早急に安全対策を検討する」と話している。この事故が起きたアクタ西宮東館は阪急西宮北口駅前に2001年4月、震災復興の再開発事業としてオープンしたビルである。地上18階建てで1階から6階までが「コープこうべ」や専門店、飲食店といった店舗や市立の図書館、ギャラリーなど公共施設、7階以上が居住地区(マンション)になっている。
好奇心のカタマリである子どもにとって、エスカレーターや自動ドアのような動くモノは面白さいっぱいだ。興味を示すのが当たり前である。しかし、大人にとってはなんでもないそれらの器械は、いつだって子どもの命を奪える凶器になるのである。この世のあらゆるものが使いようによっては殺人の道具たり得る。それを思えば、危険な場所で遊んでいる子どもに対して誰一人注意をしなかったことが悔やまれてならない。オレは近所のイズミヤやダイエーのエスカレーターで遊ぶクソガキどもをよく怒鳴りつける。「ボケ!ここは遊び場ちゃうんじゃ!」クソガキどもは悪態を吐きながら逃げていくが、オレに命を救ってもらったことには誰も気づかない。
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