2004年04月12日(月) |
カルトの子の悲劇をなくせ |
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自己啓発セミナーを主催する「ホームオブハート」(栃木県那須町)の2施設で幼児や児童ら5人が児童相談所に一時保護された。この施設では子どもを学校に通わせていなかった。
被害者団体が作ったホームページからの情報によれば、この組織では、元X JAPANのボーカルToshiを広告塔にして信者を集め、MASAYAこと倉渕透氏を絶対的指導者として、あらゆる観念を捨て万物に貢献するために人生の全て(それまでの人間関係、家族関係、財産、仕事など一切)を捨てなければならないと教えている。金銭に対する執着を捨てることを強要し、返済不可能なローンを借りさせ自己破産させるなど、悪質な金銭収奪も行っていたという。やっていたことはまさにカルトの王道、オウム真理教や法の華、ライフスーペースなどと同様に典型的な集金詐欺的カルト集団だったわけである。
子どもたちが就学していなかった理由というのも、無償での長時間労働を運営の基礎としており、児童も労働者として利用していたからだという。学校に行かせないというだけでまっとうな組織ではないことは明らかである。彼らが最も恐れるのは、外の世界のまともな価値観に子どもが触れて、自分たちの親の入信している組織がカルトだという事実を知ってしまうことなのだ。だから「外界の邪悪なものに触れさせたくない」などと言って閉じこめるのである。
今回の騒動に関して、Toshiは「児童虐待防止キャンペーンを利用した悪質なでっち上げ」だと反論する一方で、音楽活動を停止すると矛盾した発言をしている。自分たちが本当に正しいのなら別に音楽活動を止める必要などないじゃないか。
彼が福祉施設をチャリティーで訪問していた活動の目的は、どうやら自己啓発セミナーに参加させて自分達のカルト集団へ勧誘するためであったと思われる。そうした美談に騙されてセミナーを受講し、洗脳されて入信するために家族や子どもを捨てた人も多数いるという。このようなカルト集団から子どもたちをどうやって守ればいいのか。オレは絶望的な気持ちになるのである。外界との交流を絶たれれば、虐待の有無どころかその存在すら我々は知ることができないからだ。
オレは人一倍疑い深い人間である。ホームオブハートのHPでは、子どもたちの不登校の理由を「本人達の固い拒否によって、それを受け入れざるを得ないような状態」と書いている。岸和田の虐待母と同じような言い訳をするものである。自分たちが洗脳しておいて、よく言うぜ。
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