2004年02月21日(土) |
自家用ジェット機を手に入れる方法 |
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自家用ジェット機を所有することはアメリカでは成功者たちのステータスシンボルのようなものでごく普通のことである。トム・クルーズもタイガー・ウッズもマライヤ・キャリーもみんな自家用ジェット機で世界を飛び回っているのである。ところが日本でそれだけの金持ちというのはなかなかいない。ソフトバンク社長の孫正義が所有しているという話を聞くくらいだ。松井秀喜もイチローもジェット機は持っていないのである。新庄剛志はフェラーリで我慢しているのである。
さて、日本人の場合はどうすれば自家用ジェット機を持つことができるのだろうか。購入するとすれば30億円くらいかかるらしい。仮に年収10億でも日本の場合は半分は税金に持っていかれるから、それだけのゼニを貯めるには飲まず食わずで6年もかかってしまうのである。とても買える金額ではないのである。ところがジェット機をまるでマイカーのように気軽に使えるお方が一名いたのである。最近テレビでよく見掛けるあのお方、石破茂防衛庁長官である。
2月1日に旭川で予定されていた陸上自衛隊の隊旗授与式の前日に、長官は鳥取で自分の支持者を集めて立食形式の懇談会をしていたのである。鳥取から直接北海道への航空路線はないので、いったん羽田に戻ってから翌朝の始発で移動すればいいのだが、間近に迫ったイラクへの自衛隊派遣という国家の一大事を思えば、そんな面倒なことはしたくなかった。もしかしたら長官は早起きが苦手だったのかも知れない。そこで彼は航空自衛隊のC1型ジェット輸送機(60人乗り)に警護の警察官二人と一緒に乗って千歳空港まで移動したのだ。なにぶん真冬のことである。翌日になって天候が急変して吹雪になり飛行機が飛べないこともある。石破防衛庁長官はきわめて適切な判断を下したのであった。
どうでもいいことだが、輸送費の燃料代などで計47万5000円の経費がかかったらしい。もちろん公務だからタダで乗れるのである。鳥取から羽田経由で千歳までは48500円だから10倍も余分に掛かったことになる。なかなか贅沢でうらやましいのである。
オレが石破長官を評価するのは、公務を後、政治活動を先という順序で予定を組んでいたことである。もしもこれが逆で、自衛隊機で選挙区への挨拶に赴いたのなら囂々たる非難を浴びる可能性があるが、公務のために自衛隊機で移動したのだから全然問題はないのである。日本のどこにいても自衛隊機で送迎してもらえる、それが防衛庁長官の特権である。翌日に稚内で公務があっても、悠々と沖縄で愛人とゴルフを楽しむこともできるのである。先に遊んで後から公務、それが政治家のお約束なのである。
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