2003年12月06日(土) |
ふとったカローラはもう死んだ |
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オレが生まれて初めて所有したマイカー、いすゞジェミニは全幅が1590ミリしかなかった。今の小型車はたいてい5ナンバーの限界ぎりぎりの1695ミリだからほぼ10センチ幅が狭かったことになる。小さなクルマだったおかげで我が家の近所の狭い道でも全く苦にならなかったのである。
ところが今人気があるクルマは3ナンバーが当たり前で、全幅も1700ミリどころか1800ミリを超えるものも増えてきた。道路は狭いままなのにクルマだけがどんどんでかくなっていくのである。狭い道ではすれ違いできないのである。
大きなクルマほど運転には技術が必要だ。ところが運転のへたくそなおばはんや免許取り立ての学生が狭い道で巨大なパジェロやセルシオ、エルグランドに乗っていたりするのである。ちゃんと端に寄ってくれたらすれ違えるのにぎりぎりまで左に寄せるテクもなく、こちらが避けるのを待っているのである。あるいはこちらのクルマをこすりながらでも強引に突っ切ろうとするのである。全く迷惑な話である。
スーパーの駐車場は狭い敷地にたくさんのクルマを詰め込もうとして一台あたりのスペースが狭い。オレの家の近くのダイエーなどは特に狭い。隣のクルマとの間隔が狭すぎてドアを開けるときにぶつけそうになる。オレはとりあえず寸止めする技術があるが、隣のクルマからドアをぶち当てられたらどうしようもないのである。絶対にドアをぶつけられない駐車位置に停めるためにいつも細心の注意を払わなければならない。
実際のところ、今のサイズでも車内空間は十分すぎる広さである。もうこれ以上クルマをデブにする必要は全くないのだ。それとも小さいクルマを欲しい人は軽自動車を買えということなのだろうか。
トヨタ自動車は2006年をめどにカローラをフルモデルチェンジし、ボディーの幅が狭い「ナロータイプ」と幅が広い「ワイドタイプ」を設定すると発表した。日本国内向けは幅広の3ナンバー化も検討しているという。もっとも売れているカローラが3ナンバー化することになれば、すでに5ナンバー枠ぎりぎりの全幅を持つ他の車種も追随する可能性は高い。ふとったカローラがどれほど売れるかはわからないが、クルマには小ささという価値も存在することをわかって欲しいのである。街が小錦や曙のような人間ばかりなら大変だ。そこまでふとった人間は自己責任ででかいアメ車などを買えばいいのである。国産車はやはりオレのようなスリムで小柄な人間を基準に考えて欲しいのである。
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