2003年09月18日(木) |
デブにはできないお仕事 |
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この世になることが不可能な職業があるだろうか。憲法では職業選択の自由が保障されている。野球選手でも、相撲取りでも、詐欺師でも、政治家でも、医師でも、とにかくどんな職業であってもなろうと思えばその道は開けているのである。ヤクザの組長の愛人だった女性が一念発起して弁護士になってしまうことだってあるのだ。努力はさまざまなことを可能にするのである。もちろん頭の悪い人が医師になるために医学部入学を目指すのは困難なことだろうし、プロスポーツ選手を目指すのも大変なことではあるが。
ではもしも体重や身長に制限がある職業が存在したらどうだろうか? エレベーターレディになるためには体重50キロ以下とか。(もしも体重100キロだったら、おそらくそのデパートの電気代に影響してきそうな気がする。) 逆に大きくないとなれない職業と言えば、新弟子検査で身長体重の制限を設けている大相撲くらいだろう。
さて、バレリーナといえば、体重は軽いと誰もが思ってるはずだ。そうでなかったら簡単に空中に持ち上げたりできないからだ。9月16日、モスクワの名門ボリショイ劇場は、体重と身長がオーバーでパートナーが持ち上げられないとして、アイスクリーム好きのプリマを解雇した。持ち上げるだけの腕力が不足しているパートナーを解雇するという選択肢もあったと思うのだが、ここではデブがクビになるという決着をみたわけである。
解雇されたのは、有名バレリーナのアナスタシア・ボロチコワさん。ボロチコワさんは地元テレビ局に対し「10―20センチ水増しして私のサイズが取りざたされているが、バレリーナの真価が身長でないことを思い出すべき」と話した。彼女の身長は169センチ、体重は50キロである。私から見れば全く問題なしなのだが、バレエをするにはこれでも肥りすぎなんだろうか?いやはや、なんとも厳しい世界である。
しかし、例えば競馬の騎手が体重60キロになったら乗れる馬がなくなるわけで、プロスポーツや芸能の世界は自己管理もひとつの義務なのだと納得するしかない。しかし、このボロチコワさん、身長のことばかり言ってるが問題は体重だろう。それともアイスのせいで身長が伸びたのか? そんな不思議なアイスがロシアにはあるのか?
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