2003年08月25日(月) |
ジェットコースターなんかで死にたくないぞ |
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運転のへたくそな人の助手席に座ることをジェットコースターにたとえる人がいる。これはジェットコースターに失礼な発言で、いつ事故で死ぬかわからないヘタクソの運転なんかを、日々の安全点検で事故の確率を限りなくゼロに近づけているジェットコースターと比較することはむちゃだとオレは思っていた。それにコースターの車輪は「落下させることは物理的に不可能」なんだとオレは思っていたのである。
ずいぶん昔に浅草の「花やしき」で、コースターの進路を妨害する突起物がコース内にあって、乗客の頭部が接触した事故があったような気がするが、オレの記憶にある事故はその一件くらいで、そんなことは通常では決して起こりえないことだと思っていたのだ。
わりと絶叫系マシンの好きなオレは、いろいろ過激なジェットコースターを楽しみながら心の中で「でも、絶対に安全」と思い続けてきたのである。まだ乗ったことのないナガシマスパーランドのスチールドラゴン2000にもいずれ乗ってみたいと思っていたのだ。
ところが今回、そのスチールドラゴンの車輪が走行中に脱落して急停止、2人が重傷を負うという事故が発生した。停止現場の約200メートル手前でコースターが脱線し、車輪84個のうち44個が脱落していたことが桑名署の実況見分で分かったという。なんとも恐ろしい話である。オレが乗っている瞬間でなくてよかったのである。
オレは絶叫マシンの大嫌いな人を一人知っている。彼女は言う、「わざわざお金を払ってどうして怖い目にあうのか」しかし、世の中の娯楽はたいていそういうものである。パチンコのように時間とお金を同時に無駄にするものもあるし、HIVが猛威をふるう土地への買春ツアーのように金を払って命を落としに行く馬鹿もいる。
そこまでひどくはないが、やはり馬鹿の一人として、数多くの絶叫マシンに嬉々として乗り込んできたオレは、今回の事故で改めて自分のしてきた行為が「必ずしも絶対安全とは言えなかった」と知ったのである。さて、これからも趣味を貫徹するべきか迷っていたオレに向かって無礼にもこのように言った人がいたのである。
「おまえの運転する車はスチールドラゴン並に危険じゃボケ!」
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