2003年08月15日(金) |
いますぐ景気を回復させる方法2 |
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戦後の高度成長は、土地の価格が右肩上がりに上昇することを前提としていた。値上がりする土地を担保にして銀行から金を借り、それで買った土地がまた値上がりして・・・という好循環が起きていたのである。それを思えば、土地が値下がりを続ける今の景気がよくなるわけがないのである。その原因を放置したまま、無駄な公共事業をせっせと行ってカネを土建屋にばらまいても効果はほとんどゼロである。
本気で景気をよくしたいのなら、土地が値上がりするような政策を実行すべきである。モノの価格は需要と供給の関係で決まる。手に入りにくい阪神戦のチケットがネットで高値で転売されているのはその証拠である。新たな土地が供給されないようにすればいいのである。そのためには、現在の土地利用の変更を一切認めないようにすることだ。農地は農地、宅地は宅地、工業地は工業地、今原っぱになってるところは原っぱ、森林は森林と。いつか田畑を高値で売り飛ばそうとたくらんでいた人も、その夢は吹っ飛ぶのである。税金を投じて馬鹿みたいにいたるところに造成した工業団地用の土地や埋め立て地は山林に戻すのである。今、使われずに余ってると言うことは不要な土地だからである。
この政策を実行するだけで土地価格の下落にはストップが掛かり、逆に上昇に転じるだろう。何しろ新たな供給がなくなるのである。すでに存在するものを有効に利用するしかないのである。山林や田畑の固定資産税はタダにしてしまう代わりに宅地への課税は強化する。税金を払わないヤツの家はつぶして農地にする。そうしないと不公平だからだ。
土地なんてもともと国家のものだろう。もしも日本がロシアや北朝鮮に占領されたら「ここはオレの土地だ!」なんて誰が主張できるんだ。それを私有という形で個人的に使わせてもらってるんだから使用料を国に納めるのは当たり前だろう。ただ、田畑や山林には生産や環境保全の機能があるから非課税にするというだけのことだ。人口がこれから減少するのに山を削ってニュータウンを造成したり高層マンションをおっ建てたり、そんなことをするから余計に景気が悪くなるんだ。供給が過剰になれば値下がりするのは当然だろう。野放図に開発を許可して国民の資産価値を下げやがって馬鹿野郎。でも、ある意味で私有財産制を否定したこの政策、実行は不可能だろうな。
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