2003年05月08日(木) |
誰がタマチャンの釣り針を抜くのか? |
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埼玉県の荒川に現れたアゴヒゲアザラシのタマちゃんの右目近くに目尻に釣り針が刺さっている。マナーの悪い釣り人がそこら中に使用済みの釣り針を遺棄するものだからこんなことになってしまうわけだが、一匹の野生動物がどうなろうとオレはどうでもいいのである。オレの興味はそのアザラシがもたらす経済効果が社会にどのような影響を与えるかだけである。
人間サマにものすごい不都合が生じていてもなかなか改正してくれないくせに、たかだか一匹のアザラシのせいで改正された先月16日施行の改正鳥獣保護法でアザラシは保護野生生物に指定されている。そういうわけで環境省と東京、埼玉、神奈川、千葉の1都3県は先月30日、鳥獣保護担当者による「アザラシ保護広域担当者会議」を設置。アザラシがけがをした場合などに保護のため捕獲すべきかどうか、専門家の意見を踏まえて判断することを申し合わせていたという。全く馬鹿馬鹿しい話である。
たかがアザラシ一匹に何を大騒ぎしてるんだと言いたいところだが、タマちゃんに「西タマオ」という名前があり、横浜市西区民としての住民票が発行されているとあれば話は別だ。西区はタマちゃんに国民健康保険証を交付しなければならないし、医療費がかかればそれを負担する義務も生じるわけである。もちろん無収入のタマちゃんには保険料を納付する義務はない。
今のところ、捕獲して釣り針を抜くことの困難さが報道されているが、警戒を解くためにアザラシ型のぬいぐるみに人間が入って泳いで近づくとか、溺れないように陸に上がったところを狙って吹き矢で麻酔針を撃つとか工夫すればいいのだ。当然それらにかかった経費も横浜市西区の負担となる。そのかわりタマちゃんを使ったCMなどが撮影されれば、西区はその収入から保険料を徴収すればいいだろう。
統一地方選挙のことも気になる。アザラシの年齢など不明だが、もしもタマちゃんの年齢が20歳以上なら選挙権も生じるわけだ。25歳以上なら被選挙権も与えないといけない。「川をきれいに」などという公約を掲げて市議選に立候補してもよかったのだ。外国人登録証を与えるべきところ、なんの根拠もなく住民票を与えてしまったわけだから、担当者は最後まで責任を持てよアホ。
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