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2007年08月17日(金) ■ |
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…って、何県にあるか関係ないし。 |
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無為な休日第7日目。私は、甲子園第一試合の結果を気にしながら、洗面所で化粧水パックを顔にペタペタ。ガラス戸の向こうはリビング。テレビのある部屋。朝から父と母がそろって、中継を見ている。アー…というサイレンの音が聞こえた。私が洗面所に行く前、西高は負けていた。でも、先頭バッターが塁に出て、相手ピッチャーが交代。絶好のチャンスだった。私は勝敗の行方が気になったけど、パックをしているのでどうにも動けない。
しばらくすると、リビングから母の声が聞こえた。 「…って、どこにあんの?」 父にどっかの高校が何県にあるのか聞いているようだ。なんて言ってるんだろ。耳を澄ました。 「山田ってどこ?」 ん?青森山田?父の反応はない。 「山田商業…やったっけ?」 ん?もしかして?私はおおよその見当をつけたが、父の声は聞こえてこない。第一試合の余韻に浸っているのか。 「宇治の山田商業やん。昨日、再試合やって負けたところ」 父のあまりの無反応さに、母の声はやや苛ついている。基本、父は自分の話ばかりして、人の話を聞かない人間だ。亭主関白家庭の世帯主的年輩男性の典型ともいえる。だから、よほど重要事項でない限り、普段の母はある程度話してダメだったら、諦める。しかし、今日は何故か粘ってる。 「宇治山田商業!」 母は、ようやく校名を思いだしたようだ。私は、どれほど“三重県!”と答えたかったか!パックが憎らしい…。結局、母は宇治山田商業が何県にあるのか知らないまま、本題に入った。そこまでこだわるんやから、第一試合の結果以上のビッグニュースでもあるのか。不謹慎だけど、誰かが怪我したのか、トラブルがあったのか…。そんなことが頭をよぎった。
「USJで遊んで帰ってんて」
…(-_-)。 おかんよ、今、その情報はいらない…。
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