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| 2005年10月19日(水) ■ |
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| もう一つの平日の使い方 |
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今回2連休です。人に聞かれる前に言いますが、「仕事少なすぎ〜」。2日目の今日は、野球部の練習見学に(勝手に)行ってきました。このところ、プライベートでも職場でも“雨女疑惑”がふりかかっていただけに、今日は晴れてよかった!
大阪に出て、南海電車に乗り換えた。南海電車にはかなり久しぶりに乗ったけど、電車もホームもどこか懐かしさを残っている。再びJRに乗り換え、ローカル駅に降り立ち、今日行く学校に向けて歩き出した。住宅街だったが、家の一階で店を営んでいるところがいくつかあった。自動車整備所、木工所、八百屋…。軒先で家主が作業で汗を流していた。
10分ほどで学校に到着。グラウンドからは、バットの音がカキーンカキーンと聞こえた。事務所で挨拶をしたあと、グラウンドへ。対応してくれた先生が、私がグラウンドに来る旨を部員に伝えていたのか、外野にいた部員が小走りでやってきて、「どうぞ、あっちで見てください」とバックネット裏を指さした。あごに生えかけのヒゲがあったからか大人びて見えたが、その表情は満面に近い笑顔。今までこんな顔で応対されたことはなかった。何かいい事でもあったのかな(笑)?「ありがとうございます」と言ってネット裏に進もうとしたけど、どこを通っていいかわからない。笑顔の彼に案内してもらうことになった。彼に後ろをついて歩いた。一塁側ベンチ前では2,3人の選手がティーをしていた。彼は、「ここかネット裏にも椅子があるので、座って見てください」と言った。「ここ」と言ってさらりと指さしたのは、そのベンチの中。気絶しそうになった…。
当然そんな場所にデンと座るわけにもいかないので、ネット裏へ向かった。木製で、緑のペンキが塗られて手作りのひな壇式スタンド。丁寧に足置きまである。そんなスタンドに一人の部員が座っていた。ストップウォッチ片手に、「ラストでーす!」とグラウンドにいる他の部員たちに向けて大きな声を出す。足の先がギプスで固定されていたので、故障中の部員だとわかった。タイミングを逃しスタンドの前でウロウロする私に気づいたのか、「よかったら、ここどうぞ」と自分の隣を指さした。私は言われるがままに腰掛けた。さすがに他に誰も座っていないのに、真横に行くのは何なので、2人分あけて座った。グラウンドでの練習をぼんやり眺めていた。ストップウォッチを手にした部員は、合間には大きなダンベルを両手のトレーニングをしていた。ハッハッという息づかいが聞こえてきた。
ぼんやりと見ていると、すっかり日も暮れ、夜空に一番星が輝いていた。気づけばグラウンド内は夜間照明灯で照らされている。ネット裏やベンチ前でティーをする部員と外野を走る部員の二手に分かれた。この日、監督は会議で練習にでていなかった(先生らしき男性はいたけど)。そのためは、空気柔らかく、部員たちの談笑が耳に入ってきた。「あいつとつきあってんのか?」とか。
そして、グラウンドの後方ランニング組の誰かが、「パ〜パ〜パ〜パラパラッパ〜」と応援曲(ヒットが出たときの曲)と歌い出した。彼の周りにいた部員たちはまばらながらも、「お〜」と小さく盛り上がっていた。ランニング中は、かけ声かごくごく小さい話し声しか聞こえないものだと思っていたから、そういう盛り上がりかたにびっくりした。すると、ホームベースの側でティーに励んでいた先輩と思われる部員が手を止め、外野に目を向けて、「おい、○○(歌ってた子の名前、○○て。ちゃんと走れや!」と、声を荒げた。思わず笑ってしまった。「ちゃんと走りぃや〜」と心の中で、声援を送った。
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