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| 2004年12月31日(金) ■ |
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| 学ランとバット |
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秋、見晴らしのいいグラウンドの外野後方、校舎とグラウンドの段差にあるアスファルトの上に腰掛けて試合を見ていた。不規則に立てられた三角コーナーが外野フェンス代わり。教室で使い古された椅子に一人の部員が腰掛けて、試合を見守っていた。ボール拾いとスコア係を兼ねているようだ。椅子に横には、マスコットバットとダンベルが置いてあった。試合展開が動かないときは、素振りをしている姿があった。
そこへ制服姿の3年生2人がふらりとやってきた。小柄だけど肩幅が広く、運動やってたんだなあと思わせるには充分だった。当日は日曜日で学校は休みだったが、補習か模擬テストかで制服姿の生徒をよく見かけた。2人の3年生は、かばんを側にあった朝礼台の上にポンと投げた。学校指定のカバンのようだ。随分、使い込まれている。
2人は椅子に座っていた後輩にちょっかいを出したり、試合を見て「あいつ、下手くそやな」「あれは、グラブの持ち方が悪いねん。意識したらすぐ直るわ」など球場によくいる野球好きのおじさんみたいなことを言って、しばらくの間そこにいた。
手をもてあましたのか、椅子の近くにあったマスコットバットを持ち、おもむろに素振りを始めた。「うわ、オレ、全然振れてへんわ」なんて言いながら。すると、背後から「まるで振れてない」と小さな笑いを含んだ声が聞こえた。後ろの校舎の窓からチームメートがのぞいてた。1人は、「やっぱり?オレ、大学で(野球が)出来るんやろか」と笑いながらもちょっと不安げな表情を見せた。すると、同じようにバットを振っていたもう1人が言った。「オレは、(野球を)やらへん。遊びたいもん」。その言葉に大学で野球をしようと思っていた子も、「そっか。そうやんな。オレもどうしよう…」とバットを振る手を止めた。
それから、窓越しに模擬試験の話をして、バットを朝礼台の上に置き、2人は帰っていった。朝礼台にバットが触れるまで、手を添えて、丁寧に丁寧に扱っていたのがとても印象に残った。
☆2004年の日記は、これで終わりです。1年間おつきあいありがとうございました。
☆新しいサイトを始めました。どうぞ、ご覧ください。http://arukoaruko.hp.infoseek.co.jp/ ちなみに、まだサイト名を決めていません…。いい名前があったら、教えてくださいね。
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