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| 2004年04月26日(月) ■ |
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| 速く、正確に、そして。 |
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何も私の仕事だけではないんだけど、ピッチャーとの共通点は、“速く、正確に”だ。そういうことに気付くと、なんかちょっと楽しくなる。ピッチャーには防御率とか奪三振というタイトルがあるけど、私たちにも誤差率や1時間に何個数えられるかとパーセンテージで表す単位がある。ピッチャーが、スピードガンや奪三振を気にすしぎて、打たれたり、制球難になるのと同じように、私たちも速さにこだわるとどうしても精度(正確さ)がおろそかになる。値段の高い物や混合しやすい物がある場所では、「このチームは選球眼が抜群だから、コントロール重視でいかないと自滅する」とカゴを持って丁寧にカウントすることにしている。元来私は大雑把なのだが、この共通点を意識するようになってから、ちょっとは細かい仕事が出来るようになった。そんな私が得た教訓は、“正確さを優先にすると、その繰り返しで自然と速さがついてくる”。ピッチャーは、どっちを優先しているのかわからないけど。
自分の仕事をピッチャーに置き換えてちょっと楽しかったけど、最近、その先が見えてきた。ピッチャーから遠ざかっていくぅ。“速く、正確に”の次は、“きれいに”だ。ある日、ベテランさんが私の横で同じようにスナック菓子を数えていた。一足先に終わったベテランさんが去ったあと、彼女が数えた場所を見てみると、きれいだったのだ。さながら商品整理をしながら数えていたかのような鮮やかさ。一方、隣の私は…。入社したときに、「商品整理しながら数えましょう」と言われてはいたけど、そこまで余裕がなかった。
それ以来、私も可能な限り、商品を整えながらのカウントを意識し始めたが、ベテランさんはさらに上のグレードに進んでいた。静かなのだ。横で数えていても気配を感じないくらい。え、いつ来たん?と驚くことが何度かある。私たちは商品を触るときに、ゴソゴソとちょっと耳障りな音をたててしまうけど、ベテランさんはシュシュと最低限の音しかたてずに数える。プロやなと思った。私もこれからは、シュシュと目指してがんばろう。そうしたら、また次のグレードが見えてくるはず。
ノンフィクションドキュメント『棚卸しバカ一代』(続く)
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