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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2004年03月05日(金)
たこやき屋の話


 こないだ、『今度、高校時代に教科書を捨てたコンビニに(棚卸しをしに)行く』と書きましたが、行ってきましたよ。ま、店の人はそんなこと知ったこっちゃないのですが、なんか妙に落ち着かなかったですね。母校の近くとあって、店内には後輩がうじゃうじゃ。あっちは私がOBとは知らないけど、こっちは後輩だとわかっているので、目に余る態度とか見ると、「くぉんらあ〜、何さらしとんねん、ボケ!」とにらみつけたくなりました。

 さて、駐車場がない店なので、近くの有料パーキングに車を止めて、徒歩で店に向かいました。道中は、昔の通学路です。10年も経てば、当然町並みも変わっています。あの店なくなったなあ〜、ここはまだあるのかぁ。そんな感慨に浸りながら、歩いていました。帰り、新しく出来た小綺麗な店の前でたこ焼きを食べている地元高校の野球部員を見かけました(「どこの高校だろう」とジロジロ見てたら、露骨に変な人を見る目で見られました)。店には他にソフトクリームとか、いかにも若い子が買い食いしたそうな食べ物が売っていました。昔からここにあれば、私たちも利用していたかも?

 でも、私たちには思い出のたこやき屋があるんです。この小綺麗な店は、母校の最寄り駅前にあります。側には川が流れているのですが、その川沿いを駅の反対方向に歩いて10分ほどの場所にある店がそれです。学校帰り、当時から歩くのが好きだったともきちに誘われて、川沿いを散策しているときに見つけました。高校1年の5月ごろだったと記憶しています。民家の片隅で、おばちゃんがやっている店です。店の前には簡易のベンチがおいてあり、川の流れを見ながら食べることも出来ました。ま、渇水期には底に沈んでいる自転車とかが顔を出してたような川でしたが。目立たないし、営業もわりと気まぐれだったため、出会えた偶然に乾杯ってな感じ。みんな三条界隈に行ってしまうため、同じ学校の子に会うこともなく極楽でした。8個か10個で400円だったかな?それほど安くないけど、大きくてボリュームたっぷり。お金がないときは2人で半分ずつにしました。何かにつけ、「あの店に行こう」と言ってた高校時代。クラスに友達の少なかった私たちは、その店を他の人に紹介することはありませんでした。別に2人だけの特別な場所にしたかったわけでもないのですが。

 高校3年、受験を控えたある日、ともきちがこさえた他のクラスの友達を数人連れてその店に行きました。穴場でボリュームのあるその店にみんなの反応は上々でした。ところが、食べているまさに真っ最中に、側を学校の先生が通りかかったんです!今まで一度だってそんなことなかったのに。先生って一応怖い存在じゃないですか。だから、みんな「やばいっ」と身を凍らせました。結局先生には見つからなかったのですが、その中に一人、あわてて姿を隠した子がいました。彼女は、学校の指定校推薦試験を控えていました。指定校推薦は内申の優秀な人でないとその資格はもらえません。だから、生活面をきちんとしてないといけません。もし、ここで買い食いがバレたら資格取り消しの可能性もあると彼女は考えたのでしょう。指定校推薦なんぞにおおよそ縁のない落ちこぼれの私は、「ビビるくらいなら、最初から来なきゃいいのに」と心の中で毒づきました。いちお、ともきちの友達なのでうかつなこと出来ないし、その場では何も言わなかったけど。彼女の“隠れる”というその態度に、私たちが愛着を持つこの店を全否定されたような気分になったんです。その店に行ったのは、多分これが最後です。それだけに、後味が良くなくて。それでも、“あの店、今もやってるんだろうか?”ここらを通りかかるときは、ふとそう思います。