2005年01月16日(日) キナコにMERO・MERO。

11時に待ち合わせだった。
だけど、キナコの用事で、12時半からになった。

僕も11時には着けそうにもなかったから、丁度よかった。
キナコ家の近くについたのが、12時前くらい。
よかった。むしろ、コレはよかったかもしれない。
キナコ家の近くのファミレスに車をとめて、
みうらじゅんの「ラブ」を読む。
面白い。
12時半前にキナコからメール。
何処?

近くのファミレス。

走っていくわ!

車まで走ってきたキナコはほっぺたが赤くなってた。
いつもぷっくりしてるほっぺたが、
赤いので、余計に幼く見えた。
ごめんね。遅くなってといわれた。
だけど、お母さんが出かけたから、
妹にご飯作らなあかんかったんやから仕方ないやん。

それに、キミ(なぜかリアルにキミって呼ぶと怒られるが)が、
間違いなく嘘つけないだろうなって思うから。
(いい意味でも悪い意味でもね)

キミと今日会う約束をしたのは、
僕がある絵本屋に連れて行って欲しかったから。
着いた絵本屋はやっぱり絵本屋。
入った瞬間から、絵本ばかりのとてもメルヘンなお店。
どことなく店員さんもみんな優しそうな顔。

確かに、子どもの泣き叫ぶ声や金切り声は五月蝿いけど(笑
だけど、それはそれで趣(笑)があった。
僕は色々ずっと読んでた。
キナコは写真集のようなものを読んでいた。
僕は一通り読むと、
谷川俊太郎の本をみつけた。
谷川は、スイミーを日本語訳したり、詩人として有名だ。
最近では、どっかの生命保険のCMにでてくる詩も
谷川の詩だ。
それを読んでいると、キナコが珍しそうに寄って来る。
背の高さが違うから、
背伸びして、本がどんなのか見たいみたいだった。
僕はそんなキナコが可愛かったから、
あえて気づかないフリした。

キナコは「なんで見せてくれやんのやろ?」
とコッチを悲しそうに見てる。
犬みたいだった。
ホラ。コレ見てるんだよ。
そう言うたはいいものの、
B型だからなのか?(笑
へー
って言うて、興味はなくなったみたい(笑

僕がずっともう20冊近く読んでいると、
キナコがそろそろ暇になってきたなーという感じで立っていた。
僕は谷川の「あさ」という詩集を買って、
店を後にした。

そこに行く以外、予定を立てていなかった。
そもそも、僕はキナコの住む土地にはとても疎いから。

で、適当に走ることに。
相変らずよく喋る。ニコニコしてる。
何かにつけてリアクションがでかい。
川沿いを走るのが好きだそうだ。
毎朝ダイエットのため走ってるらしい。
それをすごいだろと自慢してくる。
僕は「それはすごいねぇ」と答える。
キミは「心がこもってない!」とすねる。
僕は笑う。
キミも笑う。

月見の駅という「道の駅」を見つけて、
キナコは変な名前だから行ってみたいと言い出した。
駐車場に車をとめると、
何百段もありそうな、階段を発見。
キナコはにやーっとして、
いこ♪と僕を誘う。
言うと思った。
と、僕は嫌な顔をしつつも、何故かちょっと嬉しい。
僕もそういうの好きだから。
階段をあがってもあがっても頂上がない。
しんどーと一言でも言うてみたら、
キナコにおじちゃんやーと言われちゃう。
挙句の果てには背中を押される。
やっと頂上か?!
と思ったら、今度は300段はある、
急な階段が。
そこで俺が提案。
ジャンケンで勝ったらあがるアレやろや。
グーで勝ったらグリコ
チョキで勝ったらチョコレート
パーで勝ったらパイナップルのあれだ。

観光客がいくらかいる中で、
キナコは最初恥かしそうな顔をしていたけど、
途中からはニコニコ楽しそうに僕とジャンケンをした。
見えなくなるほど離されたこともあったけど、
最後は勝っちゃった。あは。


頂上にあがって、二人で座る。
ぼーっとしてみる。
色んな話をする。
高校生には高校生の悩みがある。
それを小さいなんて思っちゃいけないこと。
だけど、こうやって少しずつ話す機会が減っていくと、
日常の自分自身の苦しさと比較して、
なんてちっぽけなことでと、
自分が経験した辛さでもあるのに、淘汰してしまうのだ。
それが、大人と子どもの温度差だろう。
子どもはわからないから分かろうとする。
大人は分かっているから、分かろうとしないのだろう。

帰り道、キナコは少し眠たそう。
だけど、その日の門限が18時だったから、
少し早かったけど、ゆっくり帰る。

途中、高校の時の話をたくさんする。
僕の高校の時好きだった子の話。
誕生日の話。
ビックギョウザの話(笑
友達のこと。
いっぱい喋った。
キナコのこともいっぱい聞いた。

最初に彼女が僕の車に乗った駐車場に着く。
もう18時。
だけど、相変らず彼女は降りようとしない。
前のクリスマスのときも同じだったな。
降りにくいんだろうか?

次はまた一週間後だね。、
なんか1月は毎週会ってるねぇと僕が言った。

キナコは
12月からだよって言った。

知ってたんだ。

僕は何故かドキドキした。

すごく恥かしいかった。

来週の23日はサークルとして、皆で遊ぶ。
その次の週の28日。
またキナコと遊ぶことになった。
今度はキナコに誘われて。
愛知に行ってきます。
んで、その次の週に恐らく映画に行く。
俺が誘いたいんだ。
んで、その次の週がサークル。
しばらくはキナコに会える。嬉しい。
そんなことでハイテンションだった。

さっき車の中で話していた内容を、
キナコは何故かまた喋りだした。
そして、
僕は僕なりの気持ちを伝えた。
ちょっと怒っちゃったかもしんない。
彼女はずっと黙って、
笑おうとしている。
でも、その顔がとても寂しげで、
僕は抱きしめたい衝動に駆られながら、
だけど、頭をなでてあげた。
どうしたんだい?
と聞くと、
うん。

やっぱり辛いことはあるんだなぁ。

相談くらいいつでもしてこいとか俺言うてるけど、
泣きたくなるくらいの相談っていっつもされるけど、
俺したことないんだ。
んで、キナコのその悲しい顔を見て、
一番辛いことを相談するってことの勇気を考えてみた。
辛いだろうな。しんどいと思う。
キナコ嬉しかったなぁ。
ほんまに抱きしめたかったわ。
別に好きとかそういうのやなくてさ、
お前な、お前ようやったよって。
そう言いたいわ。

僕は前の彼女のこともあって、
先輩と後輩の関係性や男女の関係において、
すごい過敏になりました。
以前、10月に後輩と先輩と泊まりに20人くらいで
行ったんですが、
メールにこう書きました。
「女の子の嫌がることをしたら先輩だろうが、確実に殺します」
と。
そんなことするわけないって分かってるんだ。
だけどね、それでも心配な子がいたとしたら、
その子のために言いたかった。
いるわけないなんて分かってる。だけど、それでも書いた。
それほど、心の傷ってやつには慎重でなくてはならない。

キナコも少し心の傷があった。
自分を傷つけられたこと、自分のせいで誰かを傷つけたこと。
沖縄の格言に、
「あなたに傷つけられても私は眠れるけれど、
 あなたを傷つけては、私は眠れない」
という言葉があります。
優しいから、苦しいんだろうと思う。

18時に帰る予定だったんだけど、
ドライブ連れてって♪
といわれて、川べりにまた行った。
車止めて!
といきなり、言われ、
そこから二人で散歩した。
彼女は薄着だったから、
手袋とマフラーを貸してあげた。
それでも寒そうだったから、ジャケットを貸してあげた。
そしたら、彼女はマフラーを返してくれた。
何やってんだ俺は。すげー何か夢みたいだ。
と思いながら、俺はキナコと歩いた。

キナコは帰りたくないようだった。
道を素直に教えないし、
好きな方行っていいよ〜と言われた。

しかーし!
俺はキナコの親に怒られてるの。
22時までには必ず帰すようにと。
残念そうだったキナコ。
俺はその5000倍は悲しいと思いながら、
俺は家に送った。
家の電気が切れているのを見て、ビビって(笑
そして、今度は笑顔で、走って。
帰っていった。

ある友達が、
告白はタイミングっていうか、雰囲気が大事って言うてた。
ほんまにそうやなって思う部分があった。

しやなあかんもんでもない。
したいと思うてするもんや。

まだまだチャンスはあるし、
俺だってもっとええ男になれる。
とりあえず、キナコはお洒落っ子だから、
ちょっと参る(汗
すげぇ可愛いんだけど、
俺がなんつうかそういうの疎いから。

彼女にとって、俺は何なのか。

さっぱり分からない。正直。
きっとお兄さんだろうな。

だけど、僕も気持ちを確かめながら一歩一歩進もう。

ただ、もう間違いなく、好きってのは分かってんだけどね。
あは。


 past    will


sk6 [手紙] [Ai to U]

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