| 2003年12月23日(火) |
クリスマスイブイブ・特別小説(もどき) |
ホントはちゃんとサイトにアップできたらいいんですけど、もうあんまり時間ないので、日記に書いてみます。 さすがに名前変換のタグが使えないので、名前はうちのデフォルトになってしまっていますが…。
ちなみに、気が向いたら手直ししてサイトにアップするかもしれません。
============================== クリスマス特別小説(もどき) 『サンタの気まぐれによる、一女生徒の幸福論』
クリスマス休暇っていうのは、基本的に家族で過ごすもので。 全寮制のホグワーツでだってそれは変わらない、っていうか、むしろ全寮制だからこそ、家に帰って家族と過ごせるクリスマス休暇が楽しみなわけよ。 でも、私は今年は学校に居残り組。 「…あの万年新婚夫婦め…!」 パパとママは、商店街の年末福引で特賞『クリスマスと新年を南の楽園、魔法のリゾートで過ごすツアー』に当たって、一人娘の私には、 「そういうわけだから、娘よ、今年は家に戻ってきても誰もいないから。お前はホグワーツに残りなさい」 そう言い残すと、二人でウキウキと南の島へ出かけてしまった。 いや、別にいいのよ、夫婦仲がいいのは結構なことですとも、悪いよりはよっぽどね。でも、年頃の娘の存在を少しは憚ってほしいものだわ。
―いつもはルームメイトの声で賑やかな部屋の中も、しんと静まり返っている。仲のいい友達はみんな、昨日のうちに帰省していってしまった。 「泊まりにおいでよ」って言ってくれる子もいたけど、せっかくの久しぶりの家族団らんにお邪魔するのもどうかと思って、丁重に辞退させてもらった。 「たまには静かな学校っていうのもいいわよねー」 わざと大声を出して、私はベッドから跳ね起きた。 殆どの生徒が帰省しているということは、その分一人で落ち着いていろいろ出来るということだ。 「そうそう、プラス思考プラス思考!」 言いながら、部屋を出て談話室へと降りていく。 グリフィンドールで残ってるのって、私だけだっけ?
「あ、おはよう」
談話室の暖炉の前に座っていた人影が私の方を振り向いて、そう言った。 あら、私以外にも残ってる人がいた。
…じゃなくてー!!
ちょっと待って、あれって、あの人って!!
「?君も、居残りなんだよね?僕もなんだ」
にこにこと、全校女生徒(おそらく男子生徒にも有効だ)が「その笑顔を私だけに向けて〜vv」と願っているだろう笑みを私に向けているのは。
ホグワーツきっての有名人、学年首席でクィディッチの正選手でグリフィンドールの監督生であのポッター先輩たちイタズラ仕掛け人が唯一敵わないと言われる、あの、
「ナガツキ先輩!?」
すっとんきょうな私の叫び声にも、穏やかな表情を崩さないまま、先輩は「そうだけど?」と答えてくれた。 「君も、居残りでしょう?何かね、今年は帰省する生徒が多くて、グリフィンドールの居残り組は僕と君だけなんだって」 仲良くしようね、と、先輩は私に手を差し出してきた。 これは、えーっと、握手!?ナガツキ先輩の手を握っちゃっていいの!?うわ指長い!手綺麗!!いや落ち着け、落ち着くのよ私。汗でべっとりの手で先輩に触れるなんてそんな、失礼だわ!! 慌ててスカートで手を拭うと、私はナガツキ先輩が差し出した手を握った。 うう、男の人の先輩の手の方が、女の私より綺麗だよ…。
っていうか、今気付いたけど、ナガツキ先輩、私服姿だー!! ごく普通のシャツとニットとパンツなのになんでこんなかっこいいんだろうこの人…。 うわ、すっごい貴重!そりゃ放課後とか休日なら私服着てるのかもしれないけど、私は見たことなかったんだもん! いつもポッター先輩たちとか、あとスリザリンの…なんだっけ、スネイプ?って人とか、いろんな人に囲まれていて、平凡な一女生徒の私が近づける人じゃないんだもの!
ああ神様ありがとうございます。…魔法使いが神様に祈るのってヘン? まあいいや、とにかく、ナガツキ先輩と二人きりでクリスマス休暇が過ごせるなんて、私これで一生分の運使い果たしたかもしれないけど悔いはありません!! パパ、ママ、南の島へ行ってくれてありがとう!おかげで娘はこれ以上なく幸せなクリスマス休暇を過ごせそうです!!
「甘いものは好き?」 トリップしていた私に、ナガツキ先輩がそう言った。 「はへ?」 …はへ?じゃないよ私…!すっごいアホみたいじゃん!!先輩の前で! 「あのね、実家から、クリスマスのお菓子が送られてきたんだけど。一人で食べるには少し多いから、君が甘いものを嫌いでなかったら、一緒にどうかなと思って」
………はっ、危うく忘却の川を越えて天国へ行ってしまうところだったわ!いけないいけない、ほらナガツキ先輩も不思議な顔をしているわ!
「甘いもの大好きです!!」
ナガツキ先輩が私に「お菓子を一緒に食べないか?」よ!? 断るバカがどこにいますかっつーのよ!たとえそれが原色のクリームでも歯が折れるほど硬いスコーンでも何でもおいしく頂くわよ!
「良かった。あ、味は保証するよ、うちの妹、料理の腕は確かだから」
ナガツキ先輩の妹さん、いいなあ…。こんな素敵なお兄さんで…。
明日に続く。
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