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■ 城山ひとり
今日はなーんにもなかった。
土曜日のバイトが明日に移ったから。
そのかわり明日は家庭教師が２件入ってる。
朝はピザトーストとプレーンなトースト。
カフェオレを作って飲みながら食べた。
焼きたてだと意外と普通の食パンでも
何もつけずに食べておいしいもんだよ。
ほんのりバターの味がするような気がする。
家にずっといるのがいやだったので
かっこいいハンマーやら地形図やら
磁石やら色鉛筆を持って
城山に地質調査にでかけた。
探偵ごっこをやっているように
岩が土から出ている場所を探して
それがどんな岩なのか見分ける。
そしてその岩の層は山のどこで見た層と
同じものなのかって判断しながら
地形図に色を塗っていくんだ。
誰も通らないけもの道も歩いた。
頂上に着く頃には西日もかなり地平線近くへ。
山を降りるころには岩を見ても
暗くてなんなのかよくわからないくらいになったよ。
くもの巣にかからないように
落ちている枝で歩くコースを払いながら進むのって
小学生の頃に実家のそばのこじき山でしたのと同じ方法。
こじき山では隅から隅まで僕の庭のようで
どこに行っても身軽にすいすい進んだものだったけど
今日の城山では明らかに僕はよそ者だった。
城山に認めてもらうにはひたすら歩くしかないとおもった。
落ち葉がたくさん落ちる季節。
斜面で落ち葉を踏んですべらないように...。
2005年11月05日(土)
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