Desert Beyond
ひさ



 E/G#

僕の夏は終わった。
犬のように働いて丸太のように眠った。

昨日東京での仕事で
仕事場のビルの裏の道から帰った。
ビルは渋谷の小高い丘の上に位置するので
帰りは坂を下っていくような格好になる。
ビルの表から下ると直線で坂の下まで着けるので
早いのだけれどまったく面白みもないとおりだ。
それと比べて裏から帰ると道がくねくね
裏通りなのにちょうど丘から見渡すように
坂を下りながら景色が見える。
隠れ家みたいなあやしいカフェや
隠れ家みたいなあやしくないカフェがある。
こぢんまりとしたイタリアンレストランがある。
小さな美容院が2つある。
そして坂の下へ。
厚い雲に覆われた東京の空を見上げると
街の光で雲が間接照明に照らされた天井みたいだった。
その光は目にやさしかった。

Americaの曲を聴きながら詞に目を通した。
なんだかVentura Highwayの詞は心にぐっときた。
スガシカオの何がすきか少しだけ謎が解けた。
AからE/G#ってのが好きだ。

今日は散々寝てやろうか知らん、と思っていたくせに
朝の4時過ぎに寝たにも関わらず
自然に朝の11時前に起きてしまった。
まだ目もしょぼしょぼしているのに
ギターケースをあけてちょっと弾いてみた。
そこでE/G#の綺麗さに気付いたわけで
弾いてたら音が一つ一つ耳に入ってきて
気がついたら完全におきていた。
朝ごはんというかブランチだけれども
珈琲牛乳を作ってパンを食べた。

少し「磯魚の生態学」という本を読みすすめた。
カンパチって泳いでる人を見つけると
5匹くらいの群れで人を観察しにくるらしい。
じろじろみながら2,3周まわって
どこかへ行っちゃうんだって。

2004年08月30日(月)
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