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■ 何とない日
今日は何とない日。 風がとても強くて砂っぽい。 そのうち曇ってしまって、 夕焼けもなしになーんとなく日が落ちて このまま何となく日が過ぎるのだろう。 ユックリとして、本でも読んで 夜が少し更けはじめたら勉強でもしようと思う。
小さな頃、ファミリー牧場チックな所に家族で行った。 僕はひとりで牛の乳絞りの実演を見ていたのだけど、 実演が終わるとお兄さんは、 「じゃあ今度はみんなに手伝ってもらおう!やりたい人ー?」 とよく響く声で言った。 その場にいた多くの子供は勢いよく手を挙げたのだけど 僕はどうしてよいのかわからなくて手を挙げられないでいた。 お兄さんは「じゃあきみ!」と手を挙げている子供じゃなく 手を挙げられないでいる僕を指差したのだ。 自分が初めに選ばれた事によって 僕は何だか申し訳ないような気分になってしまった。 でも嫌だった訳じゃなく、初めての牛の乳搾りを みんなの見ている前で照れながらした事を憶えている。
じゃんけんで勝った人が何かもらえたりする時だって 実際僕は心の中で「負けてしまいたい」と思ったりする。 もし勝ってしまった時、何だか申し訳ない気がするのだ。 そういうのが今の僕の中にもある。 僕の一面。
今日は月が出るのか。 いつも快晴なこの街で星空が見えない事は滅多にない。 今まで特に気にする事がなかった月影を今日見たい。
2001年11月04日(日)
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