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しもさんの「気になる一言」
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2025年02月02日(日)
賢者は聞き、愚者は語る

書籍「天才」(石原慎太郎著・幻冬舎刊・226頁)から。
石原慎太郎が、一人称で「田中角栄」の生涯を描いた作品として
「俺」という単語が使われている。
そんな作品の中、赤坂の料亭で、
田中派の閣僚経験者の集まり「さかえ会」が開催された。
その席で、俺は言ったのだ。
「賢者は聞き、愚者は語るというが、
俺は今日から賢者になるからな、何でも言ってきてくれ」と。
自分の話を親身になって聞いてくれる田中角栄が、
多くの人に好かれるのがわかるシーンだった。
彼の小さい頃から、死ぬ直前までのシーンが
手に取るようにわかる一冊であり、
彼の素晴らしさを伝えるには、この作品「天才」がいい。
彼は「天才」だった、と言い切れる石原慎太郎の洞察力も、
読むに値する。