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2025年01月27日(月) ■ |
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お前、漫才は難しいぞ、言葉だけだからな |
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書籍「フランス座」(ビートたけし著・文藝春秋刊・141頁)から。 作品最後には、こういう但し書きがある。 「この作品は、著者が体験した事実に基づくフィクションである」 言うまでもなく、ビートたけしさんが売れる前の実話に近い。 浅草、フランス座での下積み体験から行き着いた先が、 「漫才」だったわけだが、師匠が呟く。 「お前、漫才は難しいぞ、言葉だけだからな」 今の漫才ブームでは、考えられない苦労が描かれている。 ビートたけしさんに、ものに動じない強さを感じるのは、 こう言った経験があるからだ、と納得させられた。 最近の漫才師にはない「下っ端経験」が彼を支えている。 まだ「よしもと」などなかった時代だろうか。 本当に苦労した様子がわかる作品である。 「M1」なんてなかった時代のお笑いの世界、 今、テレビで活躍している漫才師には読んで欲しい。
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