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2020年03月12日(木) ■ |
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彼を応援しているが、我々の応援は甘過ぎる |
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映画「ベン・イズ・バック」(ピーター・ヘッジズ監督)から。 「薬物依存症の息子を全力で守ろうとする母」が主役だが、 私には、彼のためというよりも、自分のため・・という印象が強い。 施設に入り、一所懸命治療しようとしている息子に、 「クリスマス・プレゼント」として、1日だけの帰宅を促すなんて、 まさしく、自分のため、としか言いようのない対応だから。 さらに、突然帰ってきた彼を責める継父や妹に対して、 「私はあなたたちに怒りを感じる。嫌ってるでしょ?」と言い捨てる。 そんな妻を見て、夫が諭す。 「彼を応援しているが、我々の応援は甘過ぎる」と。 親子だとどうしても甘くなってしまう・・だから施設に入れたんだと、 説得するが、「まったくもう、うんざり」とばかり聞く耳を持たない。 物語は、そんな場面からスタートするのだが、 その「母の甘い応援」が、大きな事件に発展していくのだから、 最初に、夫の忠告を聞いておけば・・と嘆いても仕方がない。 この作品は、私たちに何を伝えたかったのだろうか? そればかり考えているが、あまり上手い表現が見つからない。 「母の愛」と「家族の絆」・・・まさかなぁ。
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