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2017年05月14日(日) ■ |
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何事も初めて起きるまで「前例」はない。 |
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映画「ハドソン川の奇跡」(クリント・イーストウッド監督)から。 乗客乗員155人を乗せた航空機が、 マンハッタンの上空850メートルでコントロールを失い、 機長の咄嗟の判断で、ハドソン川に不時着水した事故をもとに、 映画化された作品である。 私が、航空機事故に際していつも関心があるのは、 なぜ起きたのか?ではなく、機長がどう判断して行動したか、であり、 その興味関心とピツタリだったのが、この作品だった。 特に事故の原因を調査する「国家運輸安全委員会」のメンバーが、 事故に際して「墜落」という単語を何度も使うと、 その度に「不時着水」と言い換える、機長の強い意思を感じた。 「冬のハドソン川に不時着するなんて、前例がない」と言えば、 機長は「何事も初めて起きるまで『前例』はない」と言い返す。 機長に素質として大切なのは、マニュアルどおり操縦することではなく、 前例がない故障の時に、どう対応するか、だと教えてもらった。 前例がないことに挑戦する時、それが成功であれ、失敗であれ、 その後の大切な「前例」としてのデータになることを胆に命じたい。 そう言えば、私は「前例がない」という言葉を耳にすると、 無性に挑戦してみたくなる性格なのかもしれないなぁ。
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