ひっそりと、徒然なるままに

2005年02月01日(火) 深い眠り。

手術の翌日の夕方、担当医が来て手術の結果を説明した。結果は良性であった。大きなしこりのあった片側の卵巣は、残らなかった。もう片方の卵巣は、1/3だけ残された。やはり臓器どうし癒着が酷かったそうだ。

ただ、今回の良性の判断は術中の簡易検査なので 後にする精密な検査では2割程は、判定が覆される場合があると聞いていた。それまでは手放しでは喜べない。

それから担当医は、今晩もあの恐怖のマッサージ装置をつけると言った。私は、それだけはイヤですと、懇願した。担当医は言った。「もし 寝るまでの間に自力で立つ事ができれば つけなくても良いですよ」

つまり 今までずっと寝ていたので その後初めて立ち上がる時が、一番危険なのだと言う。立ち上がった瞬間に 血液の塊が(できていれば)血管につまる可能性がある。だから 立ち上がってみて 何でも無い事が確認できたら マッサージはしなくて良いと言うのだ。

絶対に立ってやると思った。ほどなくして看護師がやって来た。看護師はマッサージ装置をつける事を勧めたが 「私は立ち上がります」と言った。そして点滴台を頼りに 立ち上がった。お腹が鉛でも入っているかの様に重く 背筋がなかなか 伸ばせない。

それでもやっと立ち上がると 看護師は「歩いてみて」と言った。一歩、二歩、三歩と歩いたところで、気分が悪くなり そのまま後ずさり。すぐにベットに横たわってしまった。でも立ち上がった事に変わり無い。これで今夜は あの苦痛から開放される。

看護師は「でも、消灯までの間は 横になったままで良いので なるべく足を動かしておいてね」と言った。私は「ハイ」と言った。その後 吐き気はだいぶ落ち着いてきた。それと同時に もの凄い睡魔に襲われ、意識が遠のいて行く。私は看護師さんとの約束を破り、消灯より随分前に深い眠りの淵に落ちて行った。 

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らむりん [MAIL]

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