女房様とお呼びっ!
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起き抜けに、イリコの日記を読んだところが、一気に目が醒める。 いわく「私は初対面の人と話すのが苦になりません。」だとか。 えっ!?そ、そうなの??知らなんだ…… まるきり素で驚いてしまった。
以前ここに彼のことを書いたとき、主にそのとっつき悪さをあげつらっては、 >ひょっとしたら、ノリのいい社交的な人かもしれないね(笑 なんてフォローしたけど、本心は、んなことあるわけないやぃと思ってた。
や、もちろん、私といるときの愛想のなさは、 彼一流の奴隷の美学(笑)の顕れであることは理解している。 くわえて、立場的に自ら話題をとりづらいとも思う。
それにしたって、あそこまで徹底できるのは、 やはり元からそういう質なんだろうと思い済ましてたのよね。
だから、時折彼が日記とかで、 私には与り知らない社交ぶりを書いてるのを読むにつけ、 どこか合点のいかない、不審に近い違和感を感じていたのだけど、 こうまで書かれたらやっぱ納得するしかないのかな(笑。 ……いや、正直まだホントかよ?とか思ってんだけどw
と、ここでまたまた古い記憶が呼ばれる。
高校生の頃、私はあまり家で喋らなかった。 年頃ゆえでもあったろうけど、それよりも、 表で友達とさんざ騒いで精魂尽き果て、帰ってまで喋りたくないてな事情で。
それが、あるとき、 友達と電話でくっちゃべってるところを母親に見られてしまった。
確か、大学受験もたけなわで自宅待機が続いてる頃だったと思う。 普段家で喋らないのが、漫才ばりに馬鹿話してたものだから、 バツの悪さにひどく焦って電話を置いた。 当然、そんな長電話して…と咎められるとも思ったしね。
が、母は怒ることなく、半笑いで溜息ついただけだ。 恐らくは複雑な心境を、ただひとことに乗せて。
「あんた、そんなにしゃべる子やったんやねぇ……」
今にして、あのときの母の気持ちがわかるような気がするw
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