女房様とお呼びっ!
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随分以前に、こんな記事(→『エロよりも生臭い話』)を書いた。 御用とお急ぎでないかたは、今一度ご覧頂ければ大変ありがたいのだけど、 要は、私は男と関係するときに、自分の財布を開きたくない女である、と。
この記事を書いたとき、それを掲出する場がさるコミュニティ内であったために、 我ながら、かなり取り繕ってるなと今にして思う。 取り繕いを外してみれば、前述通りの高飛車な告白(あるいは開き直り、笑)だ。 このときから三年半経って、世間で言う’不惑’の齢を超えてはみたが、 この感覚は依然としてある。
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世間並みに考えれば、若さだけでもてはやされる年端ならいざ知らず、 40超えたオバサンがタカビー(死語w)気取るなど、噴飯ものに違いない。 女の売り時という厳しい現実をさておいて、 経済面だけみても、若い娘なら「ごちそうさま〜♪」で済むけれど、 いい年した女がそうするのは、眉をひそめられても致し方ないだろう。
ただまぁ、極私的な事情ながら、私に限っては、若い頃のほうが金を持っていた。 若気の至りで、入れ込んだ男には金もつぎ込んだ。 が、その一方で、単なるカラダの関係の男とは、一切の払いをしたくなかった。
じゃあ、今自由になる金がふんだんにあったとしたら、どうなのか。 歳なりの見栄もあって、流石に財布くらいは出すだろうけど、 いざ開く段になれば、「話が違ーうっ!」と腹の中で悶々とするのは目に見えている。 いや、実際、現実には貧乏かこつているがゆえに尚更、 そんな憂き目にあった日には、災厄もらったかのようにしばらく立ち直れない(笑。
おかげさまで、昨今はちっともモテないので、そうした目にあうこともないが、 もし万が一、私を口説いて下さるならば、せめて一言「ここはいいですよ」と言って頂きたい。 できれば、重ねて「奢らせてください」ともう一押し頂ければ、 私の機嫌はぐっと良くなって、その分、相手への評価もぐぐっと上がることは請合おう(笑
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というワケで、私の場合、どっちが誘おうが口説こうが、結果どうなろうが、 とにかく全部割り勘〜主義のかたとは、恐らくご縁がないと思う。
…我ながら、ケチで現金な女だなぁと呆れ返るばかりだが、これが偽らざる本音である。 実際、そういうかたとご一緒したことも少なからずあるが、 至極当然な顔して財布を開けつつ、やりきれないような思いに苛まれた。
もちろん、こういう自身の感覚を正当だとは思ってない。 いい歳こいて、まだ男にタカるつもりか!?と誹られもしようし、 今時アナクロだなぁと嘲笑われもしようし、自分でも、こんなこと明かす自体恥ずかしい。 今も、これをご覧になるかたは呆れるだろうなぁと汗かきながら書いている。
ところで、余談ながら、以前とある割り勘主義のかたから、面白い言説を伺った。 その方は、こと女と一緒するときに、一層割り勘にしなくちゃと思うらしいのだ。 奢ってしまうと、いざ口説こうとするときに、金で買ってやった感が生じてしまうので…と仰る。 神経質なフェミニストみたいだよと失笑してしまったが、 よくよく考えれば、彼こそが真のフェミニストだとも言えるよね(笑
もっとも、おおよその割り勘主義のかたは、殊更に構えることなく、 極々自然に、当たり前の感覚としてそうしているだけだと思うけど。
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さて、ここでようやく付け足しのように、カネとSMの関係(※)について。
特別に書き足さずとも、私にとっては、相手がM魚であれ、殆ど上に同じくなのだが、 昨今、女であってもS側なんだから、払いはS女がすべきみたいな風潮が仄見えるときがあって、 私みたいなアナクロは、いよいよ肩身が狭い。
ただまぁ、彼らの気持ちはわからなくもない。 男が女を経済で支配する図式をSとMの関係(この場合、主と従の関係)に当てはめれば、 よりリアリティのある主従関係を築けることだろう。 すなわち、それは、彼らの夢そのものだろうから、関わらずとも尊重したいと思う。
けど、そういうコアなDS嗜好の連中の尻馬に乗っかって、 プレイだけの関係にまで、Sだから論を持ち込むのは少々無理があるように思うよ。 (だったら、女だから論はどうなのよ?という突っ込みはなしで、汗)
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それにしても、昔からコアなDS嗜好のM魚はいたけど、 「支配するなら養うべき」という言説は、あまり耳にしなかった。 もちろん、いたことはいたと思うけど、これとは真逆の、 「経済まで支配される=自分の全財産を差し出す」みたいな発想のほうが、 ポピュラーだったように思う。
時代が進んで、男だから女だからが段々通用しなくなって、経済も当然その理を免れず、 その一方で、究極の被支配を求めて、S側に養われたいM魚が増えるのは、 廃れゆく男女間の経済支配を惜しむかのようで、興味深い。
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※ご参考まで →『SMとカネ』=『ミストレスカフェ』で行われたアンケートです。 記述式回答を全掲載しているため、膨大な分量ですが、読みではあります。
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