女房様とお呼びっ!
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2001年09月04日(火) M魚はせっせとアナを掘る

M魚と対話している時の楽しみは、彼らが実に絶妙なボケをかましてくれる事だ。
意識して、突っ込まれる「スキ」を作ってるんなら大したものね。褒めたげる(笑)
でも、どうやら無意識にアナ掘ってるみたいなのよ。コレ、私の希望的観測かな?
んー、ま、いずれにしても、突っ込むのは好きだから(笑)精々穴を拵えて頂戴。

・・・・・。

過日、夫とTVを見ていると、彼が言った。「こういうのって、恥ずかしいよね?」
番組は、視聴者に募ったアンケートの回答を匿名で紹介しながら、進行していた。
夫が言う「こういうの」とは、自分の回答が公にされる事、を指しているらしい。
その瞬間、彼の言葉の根拠に思い当たる私。うーん、コイツ穴掘り始めたナ(笑)

「え?アタシはひけらかしたがりだから、紹介されると嬉しいヨ」普通に応答する。
「匿名なら、いんじゃないの?」ちょっとカマかけてみる。しばし、絶句する夫。
「ハンドルとかだと、どう?」復活した夫が訊く。あらら、そう来たか。答えて私。
「うん、別に・・・」「ハンドルって、判る人は判るじゃん、ボクの回答だって・・・」

「判る人が判ったって、問題ないよぅ・・・そのつもりのハンドルでしょうに?」
そう言葉を返しながら、笑いを堪える。「そうだけど、やっぱ恥ずかしいよね?」
やはりソコへ帰るのか・・・私は、彼の言わんとする事柄を確信し、次の言を待つ。
ややあって、夫が口を開く。「見た?」「何を?」「あれ」・・・あはは、遂に出たね?

・・・・・。

この数日前に、某SMサイトで、懐かしい夫の筆名を見つけて、驚いたのね、私。
彼が、SM同好会の主宰として称してた名前。記事内容からも、夫本人と判った。
昔の恋人に再会したような感慨が胸を衝き、激しく動悸して、落ち着かなかった。
まるで宝物を見つけたような悦びが溢れ、誰かに吹聴したい気分に駆られた(笑)

ただ、本人には、それを告げようとは思わなかったの。だって、気マズイじゃん?
夫の文章は、あるアンケート回答の一つとして、HN付で紹介されてたんだけど、
それに反響を受ける事自体を予測してない筈だもの。いかに身近な妻からでもね。
いや寧ろ、SMの関係のあった私だから、知らんふりして眺めてようと思ったの。

・・・・・。

「あれ」と言われて「アレッテナニ?」てな意地悪をするのも、確かに楽しいが、
ひとまず家庭内平和を優先して、私は素直に応答する。「うん、見たよ・・・あれ」
夫の頬に、みるみる赤みが差して可愛らしい。「いつ?」とか訊いてるよ。あはは。
「んー、最近かな?」「すぐ判った?」「判るよ」その場凌ぎの会話が、暫く続く(笑)

内容へのコメントを求めてるんではないだろう。出来事自体を納得したいのよね?
「もう何年も経つから、あの名前の神通力は失せてるよぅ」ちょいと口添えする。
「単純に、世のM男性の為になればと思って回答したんだよね」うん、ワカッテル。
「でも、名前まで出るとは思わなかった・・・」またも夫は、念を押すように呟いた。

・・・・・。

でもさ、私は、夫があの名を再び使った事こそが、何だかとても嬉しかったのよ。
今も夫の魂は、femdomの夢を見てるだと、まだ壊れないでいるのだと、わかった。
私達が失敗へと辿った歳月が、時を経て、夫の中でも熟成され、受容されている。
そして今、私達は各々のやり方で、経験を自他に生かす志で繋がってるんだね。

多分気付いていると思うけど、同じサイトで、私もまた文章を綴っているわよね?
だけど、ごめんね。私はきっとゲロしない。アナタみたく、自ら穴は掘らないワ。
「見た?」とか「判った?」とか、絶対言わない。だって、気まずいじゃん?(笑)
てか、アナタの方が、その辺に再び穴を掘るのを待ってたりして(笑)・・・うふふ。


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