女房様とお呼びっ!
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2001年07月20日(金) 哀しきヘンタイ魂

ちょいと昔、私の友人が主催するS女性とM魚のプレイパーティーでの出来事。
プレイパーティーっても、それ程えぐい展開はなくて、親睦会みたいだったのね。
常連の男女何名かが中心になって、主に初心者のS女さんやM魚が参加してた。
普段味わえない非日常の空間や会話を楽しむ夕べ、てな感じを想像して欲しい。

主催者の好みゆえか、主に若くて活きのいい初心者M魚で賑わってたのだけど、
当時まだ年少のS女だった私は、若者と会話するのはどっちかてと苦手な方で、
これは今でもそうなんだけど「ナゴミ系」なんて称される、地味(?)な系統で、
つまりは、常連の爺魚や完璧奉仕系M魚と、まったり会話するのが殆どだったの。

ある時、とある中年M魚が初参加して、成り行きとして私の傍に侍っていた。
そそ、この手の集まりの様式は、Mは床にSは椅子にって決まりがあったりする。
ま、それも雰囲気作りの一環で、実体はその位置関係にいても和気藹々なんだ。
話の流れで、足でM魚をこづいたり、太股の間に挟んだりってのはあるけどさ(笑)

で、私の目の前に位置を取った、このオヤヂM魚が妙に馴れ馴れしいのよ(笑)
オヤヂゆえの厚顔さか、ふっと気を抜くと、もう私の脚にタッチしたりしてる。
でもさ、新人さんには寛容にって方針があるから、仕方ないかと見逃してたのね。
彼の脇に座ってる常連奉仕M魚も、気にしながらも黙認してるみたいだったわ。

ところで、この奉仕M魚、本当に品行方正ってか、変態の匂いのしない子なのよ。
ただただ女権帝国を夢見て、女性に仕える生涯を切望する、いわゆるエプロン君。
特にSMプレイのあれこれを望んでもないし、クラブにも行ったことないらしい。
せめて、こういう場でS女の世話を焼き、役務を全うする事で気を晴らしてるの。

さて、面の皮の厚いオヤヂM魚の、如何にも中年なスケベな振る舞いは続く。
流石の私も、徐々に嫌な心持ちになってくる。イイキニナルナヨ、オヤヂ・・・。
っと、やはり同様の思いなのか、奉仕M魚と目が合って、無言のうちに同調する。
趣味の輩が集う非営利の場だもの、言うべきことは言わねばね、と信号を交わす。

適当な会話を続けながら、物言うべき機会を狙ってると、オヤヂが口を開いた。
「・・・実は、ワタシ、監察医なんですけどね・・・監察医ご存じです?」
瞬間、動きの止まる私と奉仕M魚。このオヤヂ、聞き捨てならない発言をしたゾ?
「・・・年に一度、外部の方を招いて、日頃の業務を公開するんですよ・・・」

ナンデスッテェ?!何故、このオヤヂはそんな美味しい話を振るんだァァーッ!!
オヤヂの告白に、返す言葉が見つからず絶句する私。思わず奉仕M魚を見遣る。
っと、彼もキラキラした瞳で私を見つめる。うひゃー、やっぱり、キミもっ・・・?
きっと私の瞳にも星が瞬いてたはず。嗚呼、私達ってヘンタイなのようっっ・・・。

私達の目の中の星は、即座にスパークしあって、言葉を交わすことなく結託する。
パーティーのマナーを諭すのも、オヤヂに脚を撫でられて不快に思う心持ちも、
『人体解剖現場を見れるかもしれない』という下心が吹き飛ばしてしまったんだ。
すっかり舞い上がってしまった私達は、破廉恥にもオヤヂへの対応を一変させる。

ええ、ええ、脚だけでなく手に触れても構わなくてよ。ホラ、お酒も召し上がれ。
業界っぽい内輪話を口にしながら、オヤヂが私の掌をヤラシク握る。(我慢だッ)
女性にお仕えするのが信条の奉仕M魚が、オヤヂに酒を注ぐ。(我慢するのだッ)
全てが目先の甘美に向かって進行していく。嗚呼、哀しきヘンタイ魂・・・。

・・・・。

で、結局ね、オヤヂは連絡先も告げずにいつのまにか帰っちゃってたわよ(溜息)
あーんなに気を使ったのにさ。酷いじゃない?・・・てか、笑っちゃう。ねぇ?
残されたのは、相変わらずな「ナゴミ系女王様」と「エプロン奴隷」の私達・・・。
ナンダッタンダロ?とぶつくさ言いながら、何となく親近感を交わし会ったのさ。


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