2024年07月28日(日) |
24年全国高校総体2回戦 |
全国高校総体第2日。初日と同じ時間の電車に乗る。混雑も同じくらい。したがって駅も同じくらい混んでいる。この日はJヴィレッジの大半を占めるピッチの塊ではなく、広野町にあるスタジアムに向かう。谷に掛かった橋を渡り、左手に広野町サッカー場、右手に曲がりしばらく行ったらスタジアムだ。メイン側はスタンドがあり、中央部には屋根もある。中央は混んでいる。
まず大前提として高校サッカーは未熟だ。JやJFLといったエリートの未熟版というよりも殆ど別物だ。Jユースともまるで違う。肉体や精神だけでなく、まず技術が大きく落ちるし、戦術はそれ以上に落ちる。私はJユースを好むので、高校サッカーを観に行くからには別物として楽しむが、高校サッカーの中にはクオリティを追求している高校もある。必ずしも勝利への最短距離ではないが、育成面では最短距離を追求する、純フットボール的にはJユースに通じる理想を追うような高校が。その一つが埼玉県の昌平高校である。プレミアリーグ所属で、中学生年代のクラブチーム、LA VIDAで技術戦術を仕込み、一貫教育で選手を育てる。そういう高校だ。前任の藤島先生が辞任され、後任の元日本代表の玉田さんが率いる。体制が変われば勝ちにくいのが高校サッカーで、そもそも昌平は育成重視で勝ちにくいサッカーだが、体格はイマイチながらドリブラーをそろえ、技術やスピードに秀でたチーム。対するは地元福島県第1代表の帝京安積である。福島県は開催地枠で2枠あるから尚志以外も出られたのかもしれないが、第1代表として尚志を破っての出場であり、尚志も昌平も同じプレミアリーグだから意地を見せてくれるのではないか?と期待した。
帝京安積 十三九番 七番十番六番十六 十五二十四番二番 一番
昌平 十五 十一十番 八番七番 六番 三番四番五番十二 誰々
4−3−3の昌平はまずセンターフォワード15番がポストプレーで機能している。高さと強さでキープできる。右ウイングのレフティ10番はためを作ってカットインしたり左足で入れてきたり、なかなかうまい。昨年度の高校選手権では足元で受けたがって流れを止めて途中で変えられた選手だが、成長したかな?11番はチーム1のスピードでタテ突破して相手を翻弄。8番は相手のギャップを突き中央突破を繰り返す。7番はスペースを作り自ら使うのがうまい。攻撃陣が相手を翻弄する一方で守備陣はやや集中を欠き、ピンチが何度かあった。まずハードワークしていない。相手にタイトについていない。スペースも与えている。これではたとえ勝っても上に行くに従い苦しくなる、と思ったが、実は優勝した今大会で準決勝・決勝の配信ではむしろハードワークするチームだった。前から必死に追い、粘り強く相手をマークしていた。そういう意味ではこの日の2回戦は入りを間違ったのかもしれない。 帝京安積はあまりにドリブルで突破されるので守備が徐々に消極的になっていく。引いて相手と距離を開けるようになる。こうなるとパスが通り始める。さらには選手がおとなしい。監督さんとキーパーの声だけ聞こえる。東北人がこんなに大人しくては気迫が出せない。 さてゲームは昌平がフリーキックの流れから右で10番が左足で入れてファーに逃げる15番がなぜかフリーになり、ヘッドで先制。0−1。前半は0−1。 後半も10番からの右パスを8番スルーして15番が決めて0−2。47分、4番がピッチを斜めに横切るサイドチェンジで右深くのスペースに飛び出した10番のクロスに8番飛び込み0−3で勝負を決めた。さらに帝京安積はキーパーを交代させ、ギブアップだと判断してスタジアムを後にして食事に向かう。
===================== メヒカリのから揚げを食べて少なくて空腹が埋まらないので二日連続で浪江バーガーにした。
さて、12時からのP3第2試合は生駒対青森山田である。ファンで埋まっている。生駒は予選で、青森山田は前日の1回戦に観て、青森山田絶対優位だと思った。試合は生駒がビルドアップを全面的に放棄する。青森山田の武器はハイプレスなので当然だ。そしてべた引きで奪ったら徹底的に蹴る。デュエルでは青森山田の完勝。技術・戦術・パワー・スピードなど全面的に青森山田が上回り、個人能力・団結力などで劣勢の生駒は引くしかないが、早々にコーナーから青森山田10番が決めて勝負あり。もちろん生駒は先制されても引くしかない。撤退準備をしたが、最終的に0−3。シュート数1対18で、試合展開から言ってむしろどうやって生駒はシュートを1本放ったか分からない。
帝京長岡のゲームなどを観てから前半で撤退、12時50分の電車でJヴィレッジ駅を離れた。
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