サッカー観戦日記

2015年05月17日(日) 高校総体大阪予選ラウンド16 阪南大高ー桃山 履正社ー賢明 金光大阪−大産大附 大阪桐蔭−近大附

高校総体大阪予選6回戦
阪南大学高校−桃山学院高校
5月17日 9時30分 堺S6 人工芝 晴れ


阪南大高         桃山学院
−−−八番−−十八−−− −−−十番−−九番−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
十四−十番−−七番−二四 十三−六番−−八番−七番
四番−三番−−二番−十七 二三−十五−−四番−三番
−−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−

第1試合はプリンスリーグ3勝2分けで2位の阪南大高と大阪府リーグで7勝1敗で首位の桃山学院の対戦。

桃山学院4番は抜群にカバーが早く、15番もなかなか高い。8番はねっとりと絡みつくような寄せ方が上手く、相手を自由にさせない。7番が正確なキックがあり、セットプレー担当。9番はシュートが積極的。対する阪南大高は2番(小松)が抜群に高く、3も強い。7番は飛び出しがいい。5分、桃山学院、左クロスにニアで7番が逸らす。0−1。ただしゴール裏観戦の逆側なので不確か。8分、阪南大高18番切れ込みカットされる。両者、守備が固い。CB陣が抜群にいい。ロングフィードとか攻撃の第一歩としてはイマイチだが、CBとして重要な、「まずは守備」という部分が確かである。中盤も守備をよく頑張り、カウンター狙いの印象である。21分、阪南大高、正面25mFK、7番のキックは壁。28分、阪南大高24番→9番。そのまま右ハーフへ。34分、阪南大高9番のポストプレーから18番が受けターンしてシュートはブロック。結局前半は0−1で終了。隣のピッチは大阪朝高2−1汎愛。

前半シュート数1対2、CK数1対1、GK数2対2、クロス数3対7、ファウル数4対5、FK数1対0

後半開始。35分ハーフの39分に桃山学院、右FK、コーナー近く、3番のキックはゴールライン割る。41分、阪南大高裏へ、10番に届かず。41分、桃山学院FK、放り込みは裏の9番に届かず。44分、阪南大高3番→6番。そのまま左CB。3番も悪くないけど、スピードはイマイチかな?桃山も9番は高さが武器だけど、結構バランスの取れたいいアタッカー。46分、桃山学院、右FK。10番の右足、6番の左足で6番狙うが大きく上に外れる。シュートにカウントせず。49分、阪南大高8番から10番の右シュート、正面。49分、桃山学院10番から8番へ、シュートが右隅に決まり1−1。52分、阪南大高18番右カットイン、左へ外れる。54分、阪南大高、右CK11番の右足。というかいつの間にか7番→11番。56分、阪南大高、右CK、11番のキックも逸機。58分、阪南大高、右FK、11番の右足、ファーで8番折り返すも届かず。阪南大高18番→27番。61分、阪南大高、左FK、10番がニアを狙うがカット。左CKに。その左CKはニアでヘッドも正面。決定機。63分、桃山学院、左FK、3番のキックをファーで4番落とし、中になだれ込んで、誰かが押し込む。1−2。ここで阪南大高2番がFWに上がりパワープレー。10番がCBに下がり、後方から一気のロングボールを狙う。しかし得点ならず。

後半シュート数4対3、GK数4対4、クロス数1対2、ファウル数8対7、FK数2対3。

力量的には阪南大高は全国に出れば有力な優勝候補だと思う。しかし桃山学院も全国ベスト8の力はある。特に守備の固さはトーナメント向きだと思った。桃山学院の4番はいつもいいCBだが、今年もレベルが高い。ボランチ8番、エースストライカーの9番と縦のラインがしっかりしているので、どこが相手でも勝負で出来るいいチーム。

なお、隣の結果は大阪朝高5−3汎愛だった。




第2試合はプレミアリーグの履正社と大阪府リーグ2部Aで首位興国Bと同じ勝ち点で2位の賢明学院の対戦である。リーグにして3部の差があるのだから、賢明学院には何か特別な策があるのかと思っていた。

高校総体大阪予選6回戦
履正社高校−賢明学院高校
5月17日 11時10分 堺S6 人工芝 晴れ

履正社          賢明
−−−十一−−十番−−− −−−−−十番−−−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−七番−−−−−
九番−二二−−七番−八番 九番−八番−−六番−十一
三番−五番−−二六−二番 二番−三番−−四番−五番
−−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−

立ち上がり、賢明学院は激しくフォアチェックに行ったり、逆に下がって守備を固めたりすることなく、選手間のバランス、距離感を保って、飛ばしたりもせず、じっくり70分間で勝負する姿勢である。しかし70分ゲームなのだから、飛ばしても何とかなると思うのだが……。攻撃も繋いで崩したり、大きな展開を交え、正攻法である。これに対し、履正社は2トップの10番と11番がともに変化をつけられて、10番がドリブル、11番はポストが出来るんので、二人だけでも脅威だがボランチも押し上げ、厚い攻めで前後左右に揺さぶる素晴らしいパスワーク。7番の散らしも素晴らしい。2分、履正社、右隅に飛ぶシュート、セーブ。更に10番正面25mFKをシュートもGKキャッチ。5分、賢明、11番の右突破、倒し、ペナのチョイ右外でFK6番の右足はゴールライン割る。18分、賢明、右からの崩しに9番シュートもGKセーブ。決定機。21分、賢明、タテに速い攻め。7番か111番、おそらく11番が裏を取り決める。0−1。しかし喜びもつかの間、22分履正社は11番が左を突破、8番が流し込み1−1へ。ここで賢明が出直せればよかったのだが、26分、履正社、10番が右シュートを決めて2−1。31分、左クロスを右寄りで落とし、10番ハイボレーで3−1。35分にも左クロスを7番シュートもブロック。決定機。結局前半は3−1で終了。

なお、隣の桜宮−大塚は1−0で折り返した。

前半シュート数6(6)対2(2)、CK数1対0、GK数2対2、オフサイド数1対0、クロス数2対1、ファウル数2対5、FK数3対1。なんか賢明が可もなく不可もなし、7割の力をコンスタントに出しているけど、フルには発揮できないままゲーム運びも拙く、策もなく真っ向勝負に出て劣勢だな、という感じ。

後半開始。賢明がロングフィードを多用する。8番からFWへのカウンターや11番への展開など。しかしいつの間にか8番→14番。攻めが単調になり、履正社が難なく跳ね返す。そして50分、履正社右パスの正面の10番が決めて4−1。55分、履正社8番→15番。そのまま右ハーフ。60分、賢明9番→23番。61分、履正社、誰か→4番。64分、賢明6番に警告。ラフ。65分、賢明、正面30mFK、7番の右足は外れる。68分、履正社は7番のシュートは上に外れる。決定機。結局4−1で履正社が完勝。

後半はシュート数3対1、CK数1対2、GK数3対3、オフサイド数2対0、クロス数1対2、ファウル数1対5、FK数1対2。賢明は策を練って履正社を苦しめられれば、と思うし、そもそも悦勝先生は相手に合わせて策を練るタイプの指導者だが、どうしたんだろう?真っ向勝負なら3部もリーグに差がある以上厳しいのだが。

なお隣は桜宮1−2大塚。逆転で2年連続の決勝リーグへ大塚が前進した。





さて、次はピッチは移動してプリンス対決である。大産大附は首位と勝ち点2差で4位につけている。今季から昇格の金光は勝ち点1の最下位と苦戦中。直接対決では大産大附が2−0で勝っている。


高校総体大阪予選6回戦
金光大阪高校−大阪産業大学附属高校
5月17日 13時 堺S7 人工芝 晴れ

金光           大産大附
−−−十番−−十一−−− −−−−−九番−−−−−
−−−−−−−−−−−− −十一−−四番−−七番−
八番−六番−−七番−九番 −−−十番−−八番−−−
五番−四番−−三番−二番 二番−五番−−三番−六番
−−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−

立ち上がり、金光が猛烈なプレスを掛け大産大附のパスワークを封じ、攻撃もロングボールオンリーで大産大附のプレスをかわす。そうだよな、賢明学院も重要な時間帯はこういう戦い方をすべきだよな、と思いながら観ていた。しかし10分くらいでペースが落ちると、大産大附が得意の細かいパスワークと空いた選手がドリブルを仕掛けてくる。両サイドの7番や11番、3列目の10番のドリブルはなかなかの威力。15分、金光、相手のミスから9番が突破、右隅へのシュートはキャッチ。金光は突破力もある。16分、大産大附、9番ドリブルで仕掛け3人ほどかわし、ペナ内で金光8番が後方から倒し、警告&PK。大産大附10番が担当。ゴール裏からの観戦なので、この至近距離、到底防げない、と思う。しかし左上に蹴ったボールはGKのタイミングに合い、ジャストでセーブ。PK失敗。更に11番の左CKはニアで5番ヘッド、上に外れる。決定機。18分、大産大附、2番から9番へ、ドリブルで仕掛け、ペナちょい外、ほぼ正面からのFKゲット。11番が左足、5番が右足で構え、11番の左足は左に外れる。決定機。枠内に飛びさえすれば防ぐの難しい位置。20分、大産大附、11番がペナ内正面シュートも弱い。決定機。22分、大産大附、6番が突破、右FKを11番左足、6番右足、11番が蹴り、ファーで2番が落すがクリア。30分、大産大附、裏へのボールに9番と金光GKが激突、キーパー痛むが復帰。35分、大産大附7番ペナ内シュート、右上に外れる。決定機。42分大産大附、8番が突破、金光7番が倒し左70度22mFK、11番左足6番右足が構え、6番のキックは左上、惜しい。決定機。43分、大産大附、右CKに4番ヘッドは上に外れる。結局0−0で前半終了。

前半シュート数は2(2)対7(2)、CK数3対2、GK数6対1、オフサイド数0対1、クロス数2対1、ファウル数3対6、GK数2対2。

完全に大産大附が押しているが、しかしこれだけのチャンスを決められないのは、金光の勝流れとも言える。とはいえ、大産大附は電光石火のパスワークからドリブル突破、守備では猛烈なプレスという、やりたいサッカー、観客に観てほしい、アピールしたいサッカーが出来ている。出来ているという意味では金光にも言えるが。

なお隣のピッチは前半終了時で北千里0−0関大北陽。

後半に入り、再び金光が猛烈なプレス、蹴るサッカーを徹底する。金光は手慣れたものでゲームの運び方というものをよくわかっている。大産大附も時間帯を考えて蹴ることが多い。猛烈な嵐のようなプレスの時間帯が過ぎ、46分(後半11分)、大産大附、11番ドリブルシュート、GKセーブのこぼれを4番詰める。右に外れる。決定機。49分、金光15番が左ハーフに入る。51分、大産大附14番イン。FW。9番も4番もいる。8番アウト?52分、大産大附、9番が左からカットイン、右隅に叩き込む。0−1。58分、大産大附、7番の右クロスを9番がヘッド、右隅に飛ぶがGKナイスキャッチ。決定機。大産大附9番→17番。金光も10番・?→18番(FW)、13番左ハーフ。62分、金光誰か(2番?)に警告。レイト。66分、金光2番→誰か。大産大附11番→23番。そのまま左ハーフ。金光は徹底的にパワープレーに出る。ターゲットは上がった4番(羽田)。大産大附も徹底的に時間を稼ぐ。ゴールキックの際主審が「キーパーはよやったって」と声をかける程度には遅く、警告を出すには早いという絶妙な蹴り方である。結局金光0−1大産大附で終了。

後半シュート数は2対3、CK数1対1、GK数1対7、クロス数1対4、ファウル数5対8、FK数2対0。

大産大附の順当勝ちといっていいだろう。金光も巧みなゲーム運びで対抗したが、地力が違った。ただし楽に勝たせない当たり、金光も底力がある。大産大附は9番が単なるポストプレーヤーではなく裏を狙ったりサイドに流れたりして自慢の7番や11番のドリブルを引き出していた。10番の安定した捌きと機をみた仕掛けもなかなか。金光は3番4番のCB]コンビが固かった。

なお隣は駆けつけたときには得点板がかえられていたが、歓喜の回数から言って北千里0−5関大北陽と思われる(正しいことを確認)。




第4試合は良く当たるカードだが大阪桐蔭−近大附である。大阪桐蔭はリーグ戦では無類の強さを誇るが、トーナメント戦はなぜか苦手でコロッと負けたりする。共にプリンス。桐蔭は5位と今季苦戦。近大附は首位と勝ち点2差の3位につけている。直接対決ではスコアレスドロー。

高校総体大阪予選6回戦
大阪桐蔭高校−近畿大学附属高校
5月17日 14時40分 堺S7 人工芝 晴れ

大阪桐蔭         近大附
−−−十七−−十八−−− −−−十番−−九番−−−
−−−−−−−−−−−− −−−十二−−八番−−−
十一−八番−−十三−六番 七番−−−六番−−−十一
二番−七番−−四番−三番 −−二番−四番−五番−−
−−−−−一番−−−−− −−−−−十七−−−−−

立ち上がり、大阪桐蔭、7番ヘッド、右隅もセーブ。決定機。右CK。4分、大阪桐蔭、2番の左CK、左足もライン割る。近大附のサッカーはサイドから簡単に上げてくるクロス狙いのサッカー。9番をターゲットに空中戦勝負である。大阪桐蔭は後方からじっくりボールを回し、中盤も確実に繋ぎ、崩してくるがリスクは冒さない。17分、左CK、2番のキックを誰かヘッドも上に外れる。逆サイドゴール裏観戦の為判別できず。21分、大阪桐蔭17番のパスを8番右シュート、上に外れる。決定機。23分、近大附8番が右クロス9番落とし10番へ、カット。24分、近大附12番が右クロス、ファーで7番がダイレクトボレー、きれいに決まって0−1と近大附が先制。27分、大阪桐蔭、11番の左シュートは右に外れる・いいシュート。29分、近大附9番の左クロスを10番ニアに飛び込むがサイドネット。決定機。結局前半0−1で終了。

前半シュート数3対5、CK数2対3、GK数3対5、クロス数2対8、ファウル数2対3、FK数0対1.

互角だった。迷ったが前半の大阪桐蔭のサッカーのついて、某吹奏楽小説のパロディでSNSで書いたことをここでも書く。厳しいので閲覧はご注意を。

「サッカーする以上、勝ち負けだとか技術の前にプレーにメッセージを込めてほしいねん。高校生に何を求めてるんやっちゅう話やけど、無難に繋ぐパスだけでなく、サッカーやってる以上、そこだけは考えてほしいねん」

大阪桐蔭はシビアに勝ち負けを考えたサッカーをやっているし、技術は高いし、頑張っている。しかし個性を発揮して、こういうサッカーを観てほしい、とか俺はこういうプレーをしたいんだ、という意思表示に欠ける。大産大附のショートパス&ドリブルとか近大附のクロス攻撃というものが大阪桐蔭には感じられなかった。もっと自己主張を!というのは文中にもある通り、高校生に求めすぎな要求だが、サッカーをする喜びの原点だし、例年の大阪桐蔭にはできていることだから、そこは期待したい。昨年は久保田和音以外も強い自己主張があった。

なお隣のピッチは東海大仰星0−0関大一。

ハーフタイムで大阪桐蔭17番→15番。後半開始。大阪桐蔭はタテへの推進力が増える。いきなり11番の左クロスを6番、へ届かず。44分(後半9分)大阪桐蔭2番の左クロスを11番トラップも近大附よく見ていてカット。46分、大阪桐蔭、右クロスに18番ファーでヘッドも上に外れる。47分、大阪桐蔭15番カットインからシュート、上に外れる。48分、大阪桐蔭6番→7番。ボランチに。13番が右ハーフに回る。6番は上手いけど、自己主張のない選手の最たるものだった。近大附12番番が左足で右CK担当。52分頃、大阪桐蔭8番と15番の2トップへ。18番が右ハーフ。54分、大阪桐蔭8番がタメて3番シュート、右隅を襲うも近大附GKナイスセーブ。決定機。直後にもペナちょい外FKで。2番の左足は合わず。大阪桐蔭15番→22番が左サイドバックに入り、2番が左ハーフに上がる。攻撃力の高い2番を上げて、攻めを厚くする意図と思われる。22分、大阪桐蔭3番右から左斜め前方、右ポスト近くにだし、長い距離を走った2番が右から決める。1−1。この2番が後半では一番自己主張が強い印象。近大附は守備でリズムを作る、ガツガツ当たりことを意識しているが、ポジションを動かして流動的になった大阪桐蔭をつかみ切れず。63分、近大附、10番が左からカットイン、シュートは左に外れる。65分、大阪桐蔭、右クロスに8番がドフリーでループヘッド、右上に決まる。2−1。大阪桐蔭2番→20番が左ハーフに。近大附は3人一気に変える。↓の布陣。
 
近大附
−−−−−二三−−−−−
−−−二七−−八番−−−
七番−三番−−十二−十四
−−二番−六番−五番−−
−−−−−十七−−−−−

ロングキックの精度の高い6番を最後方にしてロングボールを放り込む。らしいと言えばらしいサッカー。72分、大阪桐蔭8番のクリアミスを近大附8番がフリーでシュート、上に外れる。超決定機。結局2−1でタイムアップ。大阪桐蔭が苦手のトーナメントで接戦を競り勝ち、準々決勝に進んだ。

後半シュート数7対2、CK数0対3、GK数4対7、オフサイド数1対0、クロス数11対4、ファウル数2対3、FK数1対1。

後半の大阪桐蔭のサッカーは中で繋いでいる間に外が上がってクロスをどんどん入れるイメージか。22番の攻撃力を引き出したインサイド、特に8番が良かった。18番も本来FWタイプじゃないのかな?カットインが光った。

なお隣のピッチは後半終了して東海大仰星0−0関大一で延長へ。疲れていたので観ずに帰ったが、結局PK戦で仰星が次戦進出を決めた。


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T.K. [MAIL]