| 2013年10月14日(月) |
なでしこリーグ 高槻−吉備国大 |
この日はなでしこリーグの大一番。1０チーム中９位吉備国と最下位高槻のゲームである。勝ち点は吉備国が９、高槻が３。最下位が自動降格、9位が入れ替え戦だから、高槻は残留のためには引き分けも許されない。必ず勝って勝ち点差3に詰める必要がある。高槻はちょくちょくとシーズン中に補強を行った。まず7月にタイ女子代表主将のジョっピー。そして9月には元Ｕ−１７代表主将のドリブラー成宮を仙台から獲得した。一方で高槻出身の長身ＧＫ中村沙樹が大国大へ移籍している。あの長身の逸材が高槻で出番なくくすぶっているのは残念だったから、いい決断だと思う。同じく地元高槻出身の浜田遥は怪我でＵ２３女子代表を辞退したが、無事スタメン。よかった。
なでしこリーグ
スペランツァＦＣ大阪高槻−ＦＣ吉備国際大Ｃｈａｒｍｅ
キンチョウ １０月１４日 １３時 ピッチ人工良 晴れ
高槻 吉備国
−−−丸山−−浅野−−− −倉員−−西川−−高塚−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
浜田−成宮−−伊丹−ジョ 吉武−杉田−−高野−重政
松田−畑中−−奥田−壷井 −−今西−高橋−武田−−
−−−−−大野−−−−− −−−−−井指−−−−−
高槻 監督：本並健治
ＧＫ ３０ 大野摩耶 164/61 85.08.06
ＤＦ ３ 壷井綾子 157/51 89.05.15
２９ 畑中美友香 166/63 96.06.28
２ 奥田亜希子 168/59 86.06.15 主将
５ 松田望 157/49 86.06.25
ＭＦ １０ 浜田遥 173/55 93.01.26
３２ 成宮唯
１１ 伊丹絵美 155/48 80.01.22
３１ ジョッピー
ＦＷ ７ 浅野未希 157/46 88.09.08
１４ 丸山桂里奈 163/55 83.03.26
リザーブ
ＧＫ １ 鈴木理紗 167/61 85.06.10
ＤＦ ６ 平野聡子 169/60 86.11.20
ＭＦ ９ 虎尾直美 158/54 86.03.19
ＦＷ ２８ 巴月優希 164/54 95.02.22
１６ ネット 163/55 86.09.21
吉備国際大 監督・太田真司
ＧＫ ３１ 井指楓
ＤＦ ３ 武田ありさ 159/50 91.06.24
１１ 高橋千帆 170/62 90.08.13 主将
２２ 今西梓 163/55 91.05.26
１８ 吉武愛美
ＭＦ １０ 杉田亜未 155/48 92.03.13
６ 高野紗希 150/50 92.11.15
４９ 高塚綾音
７ 重政絵 160/50 91.09.21
ＦＷ １７ 倉員史帆 150/47 94.02.16
８ 西川明花 166/60 92.04.22
リザーブ
ＧＫ １ 森本希世 165/57 92/11/11
ＤＦ ２６ 三宅あゆみ 160/50 92/10/05
２ 鎌田蘭 160/54 91/不明
ＦＷ ９ 野間文美加 157/53 90/11/29
２０ 足立英梨子 169/59 92/12/08
さて、吉備国は昨年までＣＦでプレーしていた高槻出身の主将・高橋をＣＢにコンバートさせている。さほどテクニックのあるタイプじゃないので、本人の適性を見極めてのことか？
そして３−４−３の中央には西川が入っている。昨年のヤングなでしこでもあり、右サイドからトップスピードと切れある突破を得意とするタイプだ。身長も１６６ｃｍあるけど、サイドのプレーヤーだと思うけどな。
高槻はなでしこジャパン佐藤楓がベンチ外。フットサル育ちで代表経験もあるテクニックと１７０ｃｍの長身が武器だが、サイドバックとしては上がるタイミングがつかめておらず攻撃力不足だし、どう育てるのか注目の選手。ジョッピーはインサイドの選手にしては小柄であたりが弱いと思っていたら、アウトサイドで使ってきた。畑中がＣＢか。クレバーだけど、上背が足りないので、代表レベルでは厳しいからサイドバックで育てて欲しいと思っているが、今はクラブが勝つことがすべてだ。
1分、吉備国�╂樟遒貌�りターンしてシュートは右に外れる。高槻も31ジョッピーからスルーパスが��伊丹に通り右クロスに��丸山飛び込むも届かず。クリアで左ＣＫへ。�Ｄ朧罎�蹴るがミスキックで逸機。吉備国は��高野の右クロスを�荏勸�ニアでボレーもセーブされる。しかもオフサイド。１０分にも��高野のクロスがオフサイド。高槻はインサイドの32成宮はドリブルでアクセントをつける。しかし明らかに周囲と合っていない。加入直後の連携不足もあるだろうが、そもそもＵ−１７代表時代に主将なのに声が出てなくて、チームに溶け込めていない印象が強いので、急遽加入して力を発揮できるタイプには見えないのだが。31ジョッピーは体の入れ方が上手く、何度もボールをカットしていた。サイドの選手としては突破力はそれほどでもないけどパスセンスはある。普通はジョッピーと成宮のポジションは逆なんだろうけど、この起用は本並さんの独自色なんだろうな。１６分、高槻、カットから�Ю�野が左クロス、浜田がニアに突っ込むがまともに頭に当たり左に外れる。１９分、高槻31ジョッピーのカットから��丸山へ、フリーで右クロスに��浜田もフリーで突っ込むが手前でカットされ届かず。２３分、高槻��浜田が中に切れ込み32成宮へ、ペナ内に切れ込むが3人目に止められる。２９分、高槻左スローインから�Ю�野が左クロス、��浜田ヘッドは上に外れる。なんか高槻は撃てども撃てども枠に飛ばない印象。それに浜田にどんどん当ててこぼれ球を拾えば、もっと押し込めるのに、相変わらず本並さんはつなぐサッカーの美学にこだわっていて、なのにつなげず、個人能力差を活かせていない。３２分、高槻32成宮カットから右の��浜田へ、切れ込んで左足シュート、左に外れる。決定機。３３分、高槻31ジョッピー、右クロスに�Ю�野ボレー、ブロック。決定機。こぼれをミドルは右に外れる。直後に吉備国、サイドチェンジを受けた�乙班陲�31ジョッピーをかわし左クロスは��奥田カット。左ＣＫ。ここで注意すべきは��高橋である。というより高橋だけといってもよい。吉備国、ゴールライン付近に固まる形から高橋が少し下がり、そこにボールが来て、ニアよりでヘッド！決まって０−１。がっかりでしたね。押してる高槻が失点するとしたらこんな形なんだけど。４０分、高槻カウンター��浜田が4人に囲まれながらシュート、上に外れる。４２分、高槻浜田、クサビ受けてターン、右足シュートは左に外れる。結局前半は０−１で終了。
シュート数１０（２）対３（２）、ＧＫ数４対１１、クロス数７対１、ファウル数６対３。どう見ても高槻のほうが力は上だけど、個人能力差ほどチーム力の差がない。大学サッカーで揉まれた指導者とビギナー監督との差を感じましたね。トップレベルではサッカーは勝つためにやるものだ。なのに自分の滅びの美学を優先していないか？と。
ハーフタイムで31ジョッピー→�κ震遏↓Ю�野→�哀優奪函�フォーメーションをいじる。
−−−−−ネット−−−−
浜田−伊丹−−丸山−成宮
−−−−−平野−−−−−
松田−畑中−−奥田−壷井
−−−−−大野−−−−−
ジョッピーはよかったけど運動量が足りなかった。ボールのないところの守備とか。とはいえインサイドで伊丹の代わりに残したほうが追撃しやすかったと思うのだが。
開始早々、ネットへのロングボールが増える。しかしネットには高さがないし、スペースは消されている。このサッカーなら１７３ｃｍの浜田を１トップにすべきだろう。５０分、高槻32成宮カットから��浜田へ、届かず。５０分、吉備国、正面３０ｍＦＫ。��杉田と��高野が並び��杉田らゆるく右上へシュート、外れる。枠に飛んでもキャッチされていた。高槻は守備の焦りから敵陣ファウルが多い。５７分、高槻�哀優奪函∈犬�らスピード鋭く切り込み、シュートは右に外れる。決定機。ネットのスピードは圧倒的だが、決定力がない。６０分、吉備国�╂樟遐���野間。西川に何もさせなかった高槻守備陣の能力の高さはさすがだ。ロングボールは潰し、引いて下がっても、しつこく追いかけ、ドリブルはチャレンジ＆カバーがきっちりしていた。奥田と高槻のＣＢコンビは完璧だった。６２分、吉備国、左ＣＫ、�Ы点�の右足、また一塊からさっと��高橋がファーに逃げてフリーもボールがやや高くかすっただけ。決定機。高槻のセットプレーの守備はどうなってるんだ？マンマークの弱点を突かれまくっているではないか。６７分、吉備国��杉田の右クロスは高槻��奥田がカット。高槻も��丸山がペナ内に突っ込むが最後は�Ｉ霤張�ット。丸山が前を向いてドリブルできるようになり脅威が増した。７１分、高槻��奥田の右クロスに�哀優奪板戮讚�浜田が折り返し�哀優奪箸皀轡紂璽箸魯屮蹈奪�。７４分、吉備国�荏勸�→�澗�立。観客数９４２人。７７分、吉備国、スルーパスにたっぷりあいた高槻左スペースを使い�澗�立右クロスに��野間がきれいにフリーでボレー。０−２。８０分、吉備国のバックパスを�哀優奪箸�カット、、シュートはブロック、こぼれを��浜田が突っ込むがファウル。８０分、高槻�ゾ湘帳�28巴月。８１分、吉備国、ロングボールを��野間が落とし、右の�澗�立が入れて中の��野間がフリーでヘッド。０−３。直後にも��野間のスルーパス�澗�立のクロスに49高塚が反応するが高槻��奥田がカット。８７分、高槻��奥田が右クロスを��浜田ファーでヘッドも弱い。ＧＫキャッチ。終了間際、吉備国�乙班陟�26三宅。結局０−３で終了。
後半のシュート数は８（０）対３（２）、ＣＫ数0対4、ＧＫ数4対６、クロス数4対１０、ファウル数９対４。高槻は攻守に個人能力で相手を上回ったのだが……。特に�κ震遒話翦廚覗管�潰していた。イアンサイドも支配していた。しかしパス回しがスムーズでなく、決定的に崩せず、ネットの快速も浜田の高さと左足も、成宮の個人能力も活かせず。本並さんは成り手の少ない高槻の監督を引き受けてくれたのだから、その点はありがたい。しかし格上相手には真っ向勝負で大量失点、格下、といっては何だから個人能力の劣るチーム相手にはつなぎのスムーズでない崩せないサッカー。勝つためにサッカーをやっているのかはなはだ疑問だ。滅びの美学のためにサッカーをやっているように私の目には映った。高槻は格上相手には守備を割り切ったサッカーをするしかないのに……。これで吉備国とは勝ち点差が9に開き、今期1勝もしていない高槻とすれば絶望だ。まあ今年はもう観ないでしょうね。今期観た3試合はいずれも絶望的な内容だった。来期チャレンジリーグに落ちると、主力は移籍するだろうし、選手供給源となるしっかりした下部組織はないし、地元ヴィトーリアから選手が入るようになったのはうれしいけど、大学生や社会人になると、関西に残ってくれる保証もないし……。正直来期の展望も見えません。タイ人は全員移籍（帰国？）だろうなあ。
公式記録
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