サッカー観戦日記

2006年04月09日(日) プリンスリーグ関西 野洲−城陽 C大阪−初芝橋本

昨年10月に完成したビッグレイクは未知の会場である。地図を見れば野洲駅が最も近い。HPにバスの案内がなかったのでとりあえず野洲駅で降り、バスの運転手に訊いてみると最寄のバスは守山駅から出ているという。やむを得ずタクシーを使ったが2140円もかかった。そして着いてみれば目の前にバス停。470円とのこと。残念な出費だ……。

エルゴラッソの取材が東京からわざわざ来ていた。それほど注目度が高かったのか。観客も200人くらいいる。


プリンスリーグ関西 Bリーグ 
野洲−城陽 晴れ
11時 ビッグレイクCピッチ(人工芝)

野洲           城陽
−−−中村−−山田−−− −−−北口−−奥田−−−
−−−−−乾−−−−−− −−−−−西原−−−−−
廣瀬−村田−−荒堀−岩崎 谷口−宮崎−−濱名−高田
−−志水−竹中−青木−− −−安永−久見−山田−−
−−−−−瀧本−−−−− −−−−−藤井−−−−−

野洲は新人戦と同じく3バックだが荒堀がフォアリベロとして前目のポジションを取り、左右にボールを展開する役割を担う。村田はドリブルでボールを運び相手の守備をはがす。乾はトップ下から前線のあらゆる位置に姿を現しドリブルから決定機を作る。対する城陽は右サイドの高田が若干引き気味の変則3バックでラインコントロールをしっかり行う。中央は主将の久見で判断が良い。

立ち上がりから野洲がボールを支配、城陽がカウンター狙い。11分、左からの攻めがゴール前でこぼれ球となり、奥田が押し込み城陽が先制。野洲は左右からクロスを入れるが精度を欠き、また城陽のラインコントロールにも苦しみ得意の中央突破が出来ない。27分、野洲・乾から廣瀬に絶妙なスルーパスが通るが、オフサイドの判定。明らかにミスジャッジ。28分、廣瀬にスルーパス、さらに中央の山田にラストパスが通り、ペナ内で突破を図るが止められる。しかしこのあたりから野洲が得意のドリブル多用でチャンスを作り始める。38分、乾がハーフウェーライン付近から一人でドリブル、ゴールライン近くまで持ち込み、狭いウラへパス、ラインを割る。42分、野洲DFのコンビミスを城陽・西原がかっさらいGKと1対1の超決定機。しかしシュートはGK正面へ。44分野洲・正面25mFKを得て乾が狙うがGK藤井セーブ。結局0−1で前半終了。

シュート数4(枠内2)対6(3)、CK6対2、GK2対8、オフサイド3対0、右クロス3(成功0)対2(1)、左クロス3(0)対0

野洲が押し込んでいたが城陽が旨くシュートに持ち込み互角の展開だった。野洲は小柄な2トップが潰され基点が出来ない。これは野洲の不敗記録(昨年1年間負け無し)が止まる可能性があるぞ、と思わせた前半だった。

ハーフタイムで野洲・岩崎→吉岡(180cm)投入。吉岡がFW、山田が右WBに回る。

山田は右サイドから中に切れ込むドリブルを多用、リズムを作る。1分、山田の右クロスにニアへ走りこんだ乾が右足でファーへそらすがポスト、こぼれを吉岡が狙うがブロックされる。決定機。3分にはFKのチャンスも決まらず。10分、野洲の左クロスを吉岡がヒールで後方に流すが誰もいない。12分野洲、カウンターから山田の右クロスを吉岡がヘッド、上に外れる。13分、城陽右CKのこぼれを奥田シュート、ブロックにあたりCKへ。16分野洲、乾のドリブルから廣瀬にスルーパス、シュートはサイドネット。野洲の猛攻が続く。城陽は3バックのサイドのスペースを徹底的に突かれラインがズルズル下がり、今度は前のスペースをドリブルで突かれるという悪循環。徐々に体力的に消耗してくる。20分、野洲・中村→奥田。ボランチに入り村田がトップ下。乾が前線へ。23分城陽・北口→脇本。26分野洲大きなサイドチェンジ、山田が素早くニアへ送り吉岡が右に決めて1−1の同点。ようやくという感じ。28分、城陽・高田が2枚目の警告で退場。ますます城陽は苦しくなり、完全に守勢となる。このFKを乾が狙うがカベに阻まれる。その後15分あまり野洲の猛攻が続くが得点は入らず、引き分けか、と思われた43分、カウンターから乾が左サイドを一人で持ち込み、角度のないところから決めて1−2と逆転。残り時間を冷静にゲーム運びを見せた野洲が1−2で勝利した。

後半スタッツ
シュート6(2)対4(1)、CK1対2、GK4対8、右クロス5(3)対1(0)、左クロス3(1)対0、FK2対2

後半は高い個人能力を前面に押し出した野洲の圧勝。乾を筆頭に村田・山田の突破力、吉岡の高さ、荒堀の展開力など野洲のほうが武器が多かった。城陽は組織的な守備を武器に健闘したが、少しずつ体力を削られ最後は力尽きた。

公式記録




プリンスリーグ関西 Aリーグ
C大阪−初芝橋本
13時15分 ビッグレイクCピッチ

C大阪          初橋
−−−丸橋−−山口健−− −−−水元−−西口−−−
−−−−−−−−−−−− −−−−−−−−−−−−
宮山−道旗−−辻子−河崎 高垣−岡田−−東−−山岡
桂田−−畑−−太田−市川 小西−岡根−田端−太田浩
−−−−−堀之内−−−− −−−−−太田弦−−−−

C大阪には7人ほどのサポーターが来ていた。もはや関西でもプリンスにサポ付の時代がやってきたか。ともにフラットな4−4−2だが、初橋は西口が引き気味。C大阪の2トップは丸橋177cm、山口178cmでともに基点になれる選手。対する初橋は岡根が188cmの高さを誇るが田端は165cmしかない。左利きの岡田が正確なミドルパスで左右に展開する舵取り役。

ともによく似たスタイルのチーム同士の対戦となった。後方で確実にパスをまわしサイドへ展開し、突破が無理なら戻して逆サイドを狙う。初橋といえば吉原を擁して全国ベスト4に入ったときはひたすらよく走るチームだったが、いまでは一変し、すっかりJユースのようなサッカーとなった。1分、C大阪、正面22mFK獲得。市川が狙うが上に外れる。C大阪は左サイドのレフティー宮山が技巧系のドリブル、右サイドの河崎がスピード系のドリブルでサイドをかき回す。インサイドはバランス感覚がよく、シンプルにサイドに展開する場合と、トップに当てる場合の状況判断がいい。初橋はFW西口がなかなかキレのある選手。C大阪が若干押し気味でシュート数が増えていく。22分、C大阪・右CKでファーサイドの畑が足で狙うが上に外れる。初橋は小柄な田端のほうを狙われC大阪にポストプレーを許す。不利と判断したか、29分、田端→赤木。小西が右CB、高垣がLB、西口をLH、赤木をRHに入れ、山岡をトップ脇に回す配置転換を行う。これで少し持ち直すがC大阪ペースは変わらない。C大阪は宮山と河崎のサイドを入れ替えシュート意識を高めていく。しかし初橋DF陣も決定機は許さず前半終了かと思われた45分、ペナ内でC大阪・河崎の足元に楔が入るとすばやく右にはたき丸橋が左足で蹴りこみ先制。

シュート数9(3)対3(0)、CK3対4、GK4対5、右クロス2(1)対2(0)、左クロス2(1)対1(1)カベ付FK2対2。

後半も似たような展開。双方守備意識が高まり決定機はいっそう作れない。C大阪は6分辻子→鈴木。15分、C大阪、右FKに太田がヘッドであわせるが外れる。決定機。21分、初橋はようやく後半初シュート。双方少しずつ選手を入れ替えるが大勢に影響はない。こう着状態がずっと続く。40分、初橋・高垣の左クロスに水元ダイビングヘッド、左に外れる。後半2本目のシュートは初決定機。C大阪は残り時間を巧みにボールキープして時計を進める。結局そのままタイムアップ。C大阪は思い通りのゲーム運びで勝利を挙げた。

シュート数6(3)対2、CK0対0、GK9対5、右クロス5(0)対5(0)、左クロス1対2(1)FK2対3

公式記録


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