2004年03月13日(土) |
ナイキカップ関西大会 第1日 |
この大会は25分ハーフ。出場6チームを3チームずつ2グループに分けてリーグ戦を行い、首位同士が決勝を戦い、勝者が全国大会へ進む。
ナイキカップ関西大会 グループリーグ セレッソ大阪−京都サンガ 3月13日(土)万博人工芝 9時30分 晴 並風
C大阪 京都 −−−−辻−−福本−−− −−−九番−−高山−−− 丸橋−−−−−−−−金井 −−−−−市川−−−−− −−−山口−−高橋−−− 澤田−−−福原−−−伊藤 吉田−−畑−−中東−能登 山田−西川−−松永−二番 −−−−−大和−−−−− −−−−−寺石−−−−−
名前は不確実。京都のFW9番、RB2番の名前ははっきり聞き取れず確証が持てないので背番号のまま。
C大阪の中盤はボックス型で繋ぐ意識が高い。FW辻君がU−12NTC、山口君はU−14日本選抜。京都はダイアモンド型の中盤でタテに速い攻めが持ち味。寺石君、伊藤君、山田君、高山君、澤田君がNTC経験者。
前半は風上の京都がどんどんタテパスに快速2トップを走らせる。C大阪CB陣はまだ1年生の大会だけにカバーが甘く京都がチャンスを作る。しかしC大阪もギリギリでの1対1には強く、失点は許さない。レフティー市川君の鋭いドリブルからのスルーパス、同じくレフティー澤田君の正確な左足クロスやダイレクトパス、伊藤君の突破力、とにかくクレバーな福原君と京都は実に個性的。DFも高い西川君と快速松永君のCBは固い。エース格の高山君は身体能力を活かした豪快なプレーを見せる。C大阪も正確にボールを捌く山口君を中心にボール支配率を高めて弾丸クロスとFKがいい丸橋君、突破力のある金井君の両サイドを活かすサッカーを狙う。16分、カウンターから高山君が決めて京都先制。京都押し気味のまま前半終了。 後半風上に立つC大阪だが序盤はやはり京都ペース。繋ぐサッカーにこだわるC大阪に対し、京都は各選手が自分のやりたいプレーを前面に押し出している感じだ。市川君ならまずドリブル、という様に。後半10分過ぎからややC大阪ペース。12分、山口君のスルーパスに辻君が抜け出し1対1のチャンス、これはGK寺石君が冷静に止める。17分、正面25mFKを丸橋君がとても中1とは思えない弾丸シュート、わずかに上。京都は残り時間選手を交代させつつ時間を進め、C大阪に決定機を与えず0−1で逃げ切った。
ナイキカップ関西大会 グループリーグ 高田FC大和−岩出FCアズール 3月13日(土)万博人工芝 10時35分 晴 並風
高田FC大和 岩出FCアズール −−−八番−−十八−−− −−−九番−−十一−−− −−−−−−−−−−−− −−−−−十番−−−−− 三番−六番−−二番−十番 −十七−−七番−−八番− 九番−五番−−七番−四番 十六−六番−−五番−四番 −−−−−一番−−−−− −−−−−十二−−−−−
高田FCといえばドリブルばかりするチームとして名高い。ミドルパスなどほとんどなく、ほとんどのパスは隣の選手に出る。相手にバレバレなのだから、パスを出す前に一工夫いる。CBであろうと目の前の相手をかわすシーンなどザラである。右のハーフの10番は左利きで中へのドリブルからパスを狙う形を持っている。岩出FCが過緊張でガチガチで声が出ず、寄せもまるで無し、と言う状況で高田FCのドリブルが冴え渡る。対する岩出FCは9番が危険なストライカーで絶えず裏を狙い高田DF陣を振り回す。6分にはスルーパスに抜け出す。しかし高田GKもいい飛び出しでブロック。10分、高田FCクロスのこぼれを8番が鮮やかなボレーで叩き込み先制。17分、岩出FC9番が高田FCのバックパスを読んでカット、飛び出したGKの上を落ち着いて破り1−1の同点に追いつく。 高田ペースながらも同点のまま前半終了。 後半は岩出FCも緊張が取れ思い切ったプレーも出てくる。後半から右のハーフに入った2番が自陣からアウトに掛かった放り込み、こぼれを11番が決めて逆転。後半は互角の攻防が続き、どちらが勝っても不思議ではないゲームだった。岩出FCが1−2のまま逃げ切って勝ち点3を獲得。
ナイキカップ関西大会 グループリーグ 京都サンガ−甲南中 3月13日(土)万博人工芝 11時40分 晴 並風
京都 甲南中 −−−九番−−高山−−− −−−三番−−十番−−− −−−−−市川−−−−− −−−−−−−−−−−− 澤田−−−福原−−−伊藤 六番−十二−−七番−十一 山田−西川−−松永−六番 十五−五番−−二番−十七 −−−−−寺石−−−−− −−−−−十六−−−−−
この大会は圧倒的にクラブ優位である。その最大の理由はフィジカルにある。この年代は個人の成長差が著しく、ごく普通の中学生とセレクションで選手を集めるクラブとは平均身長で10cm以上の差がつく位ごく当たり前である。スピードやキック力にも大きな開きがあり、勝負にならないことが多い。しかし甲南中は大きかった。C大阪や京都以上だ。「ありえな〜い」と叫びたい気分。もともと技術の高さはあるチームであり、中体連離れしたモンスター・チームの予感も漂う。
甲南中の中盤はフラットで12番、7番が攻撃時には交互に高いポジションを取る。タッチライン際では控え部員だか新3年生のレギュラー部員だかが大挙して応援する。今大会出場チームで中体連は甲南中のみ。だから応援も甲南中のみ。ピッチ外では甲南中の圧勝だ。
序盤京都が押し込み甲南中がクリアするシーンが目立つ。甲南中ベンチからは「繋げ」「もっと繋げ」と何度も指示。徐々に落ち着いてボールを繋ぎ始める。守備では積極的に前へ前へとボールを奪いに行き、後ろにスキが出来るシーンも見られるものの、その前にボールをカットしピンチにならない。引いて守るのではなく、真っ向からの撃ち合いを望んでいるようだ。前半は京都がやや押し気味だった。後半に入り京都は選手交代を行ないつつ攻勢を強める。甲南中も選手交代を行なうが、選手層まで厚い。京都ペースながらも甲南中もSBがペナまでドリブルで突っ込むなど攻撃意識が高い。結局スコアレスドローに終わった。
ナイキカップ関西大会 グループリーグ 高田FC大和−フレスカ三田 3月13日(土)万博人工芝 12時45分 晴 並風
高田FC大和 フレスカ三田 −−−八番−−九番−−− −−−十五−−十七−−− −−−−−二番−−−−− −−−−−−−−−−−− 十八−−−六番−−−十番 七番−十八−−六番−十一 三番−五番−−七番−四番 八番−三番−−九番−十番 −−−−−一番−−−−− −−−−−一番−−−−−
フレスカのGKの背番号は怪しい。高田FCは2番が高いポジションに入っているが、得失点差を考えて攻撃的な姿勢を前面に出しているのだろう。
フレスカといえばイタリアン・スタイルの指導で知られ、01年度クラブユース(U−15)選手権では自陣を固めるカテナチオ戦法で全国ベスト8入りを果たしている。しかし単に守備的で勝利至上主義サッカーを身上としているわけではない。1対1の守備がしっかりしているのだ。ボールテクニック同様に1対1の守備技術もこの年代までには身につけなければならないだけに、フレスカの育成は興味深い。その上で組織的な守備も出来て、思い切った突破力のある選手も育てているクラブ。最終ラインからドリブルで仕掛ける高田FCにとっては最悪の相手だった。
得意のドリブルを仕掛ける高田FC。しかし岩出FC戦と異なり簡単に相手をかわせず、またかわせてもしつこくフレスカの選手は追いすがる。アタッキングエリアではほとんど抜けず、体を入れたフレスカの選手に対するオフェンスファウルが増えていく。6分、フレスカのスルーパスをGK飛び出してクリアするがミス、15番が落ち着いてループシュートを決めてフレスカが先制。徐々にハーフコートマッチの様相を呈する。フレスカはボールを奪えばそのままの勢いで前線に駆け上がりシュートチャンスを作る形が多い。0−1というスコア以上にフレスカが前半を圧倒。やや力の差があった。 後半も0分、左CKを15番が落とし18番シュート、GKセーブ。2分、15番のシュートが右上を襲うがGK好セーブ。序盤からフレスカの猛攻が続く。しかし高田FCのGKが好セーブを連発し実に7回の決定機を無失点で凌ぐ。しかし22分6番のスルーパスに抜け出した15番が左隅に流し込み決定的な2点目となって勝負あり。恐ろしく対照的なチーム同士のゲームだった。
ナイキカップ関西大会 グループリーグ 甲南中−C大阪 3月13日(土)万博人工芝 13時50分 晴 並風
甲南中 セレッソ大阪 −−−十番−−三番−−− −−−−辻−−福本−−− −−−−−−−−−−−− 丸橋−−−−−−−−金井 六番−十二−−七番−十一 −−−六番−−山口−−− 十五−五番−−二番−十七 吉田−−畑−−五番−十九 −−−−−十六−−−−− −−−−−大和−−−−−
京都が2試合で勝ち点4を獲得し、すでに敗退が決まっているC大阪はリラックスムード。対する甲南中は勝つだけでなく得失点差・総得点も問題となる。とりあえず勝てば京都と並ぶ。また休みが1時間の甲南中と3時間のC大阪ではコンディションの差も出てくるだろう。 序盤からC大阪が押し込みシュートチャンスを迎える。甲南中はゴールキックが増えるわけだが、その際「カットバセ〜中辻」とまるで野球のような声援がGK中辻君に送られるのだった。また声援に応えて中辻君のキックも良く飛ぶ。C大阪の決定機は序盤に1回のみ。18分、甲南中ハイボールを10番がフリーの3番に落とす超決定機もシュートを躊躇し、遅れたシュートはGK大和君がセーブ。20分、C大阪山口君が左に展開し丸橋君がダイレクトスルーパスを辻君シュート、GKセーブ。前半はC大阪押し気味で終了。 後半甲南中はLHに小柄な左利きのドリブラー14番を投入。5分甲南中左CKを10番が落とし12番シュートは上に外れる。この際タッチライン際まで思わず飛び出した控え部員にレフェリー注意を与える(笑)。10分辺りまでややC大阪押し気味。ここで甲南中はどんどん攻撃的な選手交代を行い、警告を受けた14番を下げた以外は全てより攻撃的な選手を投入。終盤にはFWの3番が左SBに入っていた。しかしC大阪のボール支配は変わらず。チャンスもC大阪のほうが多かった。22分右クロスを丸橋君が決めてC大阪先制。ロスタイムには全員攻撃に出る甲南中の裏に辻君が抜け出し、GKとの1対1を決めて0−2でC大阪が勝利した。 結局グループ最下位となった甲南中だが、無茶苦茶強い、という印象が残る。このまま選手達が伸びれば来年の近畿中学総体には優勝候補の大本命になるのではないか。
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