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2003年02月21日(金) 許す人、許さない人

もうすぐ二月が終わる。
でも、また来年も二月はやってくる。
きっとあの風は、来年も私を許してはくれない。



憂鬱な気分で午後の時間を過ごしていると、電話がはいった。

またあの人か。

昨年から私のことをしつこくいじめてくるクライアントさんだ。
(この件についてはこちら参照)
電話をとるのもいやだったけど、
出ないわけにもいかないので受話器をとった。

でも、今日は少し彼女の様子が違った。
大きい仕事を任せたいのでスケジュールの相談をしたいと
言ってきたのだった。


いったいどういう風のふきまわしなんだろう。
彼女の態度の軟化に少し驚いた。
長く話し込んでいるうちに、彼女は最近
仕事がらみで自分におこったいろいろな事件を話しはじめた。


彼女の話を要約すると、去年の後半から
新しく出会ったたくさんの人の小さな裏切りに何度もあい、
たくさん怒り、傷つくうちに
比較的長いつきあいである私のたった一度のミスなど
とるにたらないものだと思えるようになったらしい。


つまり彼女は、私を許してくれるつもりなのだ。


なんだか不思議な気分だった。
うれしいという気持ちと、これは本当なんだろうかという
気持ちが同時に心にうかんだ。

人とぶつかってそのまま縁が切れてしまったことは何度もあったし、
自分からあやまってもとに戻ったことはあったけど、
許してくれることを望んだ相手から
許してもらったのはこれがはじめてかもしれない。
何度そう望んでも去られてしまったことのほうが多かったから、
願いがかなってどう反応すればいいのか
よくわからなかったというのが正直な気分だった。



数ヶ月ぶりの明るい会話。

未来の展望を分かち合い、
これからもよろしく、と言って電話を切った。



そうか。

ただ素直に喜べばいいのか。。。



明日はどうなるかわからないけれど、
今はただ、許してもらえたのがとてもうれしい。



ありがとう……。



その後はずっと一日、いい気分だった。





時がたてば、許されることも多いかもしれない。
一番悲しいのは、自分の存在とともに
許すことすら忘れられてしまうことだ。


あの風は、きっとずっと私を忘れない。
だけど、彼女が私を覚えている限り、
私を許してくれる日も、いつかくるのだろうか?


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