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2002年12月30日(月) |
帰りたくなる家/言うのはタダ |
彼が実家に帰省した。 この時期になると、めんどくさそうなふりをしつつ いそいそと帰っていく。 私はこの時期の彼が少し嫌いだ。
「一緒にくるかい?」といたずらっぽく 聞いてくるけど、それができないことを知っていて 聞くのだから意地が悪い。
何度か革命を起こしたり起こそうとしたことはあった。 でも、結局いつも私が白旗をあげる形で失敗に終わる。 いたくているわけじゃないのに、 父から「居候」と言われたときは本当にくやしかった。
帰りたい家ってどんなのなのだろう。
前の彼の時に彼の実家にお邪魔したことはあるが、 彼がマザコンであることを知った以外なんのよさも感じなかった。 自分の居場所じゃないところが増えただけだった。 今の彼はいい人で、居心地はいいようだけど 彼の家は彼の家であって私の家にはなりえない。
もう一度家を出ればいいのかもしれないけど、 また失敗するのが怖い。 また母を経由して「なぜ家を出るのか」と 父から問い詰められ、母をまた半狂乱にさせるのか。 彼は私をいずれここから連れ出すつもりでいるけれど、 そんなことになったら 両親が言葉の凶器で彼に致命傷をあたえるのは確実だ。 その結果、彼との別れは決定的になってしまうに違いない。 私の頭にあの言葉が響く。 「自分だけ幸せになるなんて許さない。」
年末年始の街が華やかになるにつれ、 自分を縛る見えない鎖がまだゆるんでいないのを確認し、 私の気持ちはしぼんでいく。
たくさんの人たちとぎゅうぎゅうづめになってでも、 車で何時間かけてでも、帰りたくなる家。
帰らなければいけない家はあるけれど、 私には帰りたくなる家なんてない。 どうすれば手にはいるのだろう。
年越しで仕事をすることになった私。 家に持ち込みなので家族の視線が痛くてたまらない。
それもまあ、仕方がないさと思いつつ こつこつ作業を進めていると、同僚からメールがきた。
「何も手伝えなくてすみません」
ほんとにそーだね。
「何かできることがあったら言ってください」
・・・
できること?
いっぱいあるから、今すぐ戻ってきなさい。
……海外から。
実際、この作業は今月の中旬にはほぼ決まっていたので 本当に手伝う気ならそんなに遠くまで逃げないはず。 日本から出ておいてワイン片手に「手伝います」はないだろあんた。 言うのはタダだからいいんだけど、 できないことは言わないでほしいな(怒)
とりあえず、
「そんなこと気にしないでいいから、 楽しんでおいで。いいお正月を過ごしてください」
と返事を書いた私も私だけどね。 怒れない自分に腹がたつ今日このごろ。
ちくしょー、天気がいいなあ。(涙)
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