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 トランペットと僕(4)
(9)高校2年
初めてのコンクール。課題曲は1番の「ラメセス2世」・・・が
好きだったけど選択されたのは3番の「ジャンダルム」。

なぜかというと、トランペットパートがひどすぎるから。
3年生の2人(どちらも女性)は上のDとかでも普通に
はずすし、調子が悪い日はチューニングのB♭にてこずったり
するようなレベル・・・。
2年生は、入部当初3人だったのに1人に減っていた。

合奏中にいつも思っていた。
「なんでチューニングがあんなに合わないんだろう」
「なんであんなに音はずれるんだろう」
「なんであんなに音が汚いんだろう」

そんなに・・・難しいの?(と思った)

2年生の冬、だんだんトランペットを吹いてみたくなって
きた自分は、ついに強硬手段に出た。

昼休みに部室へ。部室は教室から離れた棟の端っこにあるため、
休み時間に人が来ることはほとんどない。
部室のカギは所定の場所に隠してあるので、それをつかって
部室を開け・・・。
前からチェックしてた、棚の上においやられて誰も使ってない
トランペットをバッグに入れてこそこそどきどきしながら
そのまま家に持ち帰ったのだ(ケースは部室)。
誰も使ってないんだしさ、そのうち返すからいいやん!

でもやっぱり後ろめたい。家では親にバレるのも嫌だったから
自分の部屋の本棚の裏に隠しておいて、たまに出してきて
こたつの中にベルを入れて吹いてみるのだった。
・・・ちなみにぜーんぜん吹けなかった。

しばらくしたある日、部室でカラのケースをトランペット
パートの人が開けているところに出くわしてしまった。
「あっれ〜、これ中身あったような気がするんだけどなぁ??」

数日後、こっそり楽器を戻した。


(10)高校3年
コンクールが終わり、夏休みで部活を引退。
でも3年生がもう一度だけ楽器を吹く行事がある。

それは、体育祭。
入場行進のマーチとかは1,2年生がやるが、学年対抗のため
各学年で編成された応援団と吹奏楽部メンバーが競技中しばしば
応援をするのである。
こういう応援にはトランペットが欠かせないが、うちの学年には
トランペットがひとりしかいない。
「やりますッ!トランペットやりますっ!」

こうして、体育祭でトランペットデビューしたのだった。
ちなみに・・・ぜーんぜん吹けなかった。
2005年11月17日(木)


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