皇帝の日記
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今日はジュエリーのクラスだった。 トンカチトントンしながら、真鍮でマルカンを作ったり、石を留める練習をしたり、銀板を糸鋸でギコギコしてデザインを作ったりした。 充実。
朝一の授業は割と肉体派で、「理屈は良い。身体を動かせ」って感じ。 今は、ネイティブアメリカンの技術で銀の指輪を作っているところ。 先生は、細かい事は言わないけど厳格で「ここんとこ長さが足りないんですけど〜(おずおず」と聞こうものなら「足りないなんて事はありえない(きぱ」と返して来る、白髪のショーン・コネリー似なナイスミドルです。
午後の授業は、ジュエリーのテクニック。 まずは定規と計算機を持って来て、石の直径を特別な機械で0.00ミリ単位で測って、理論と理屈で緻密に石留めなどの技術を学びます。 もちろん、計算するだけではなくて金属をトンテンカンテン加工して、実践します。 しますんですけどね。 なんでしょうかね、円周率だのなんだのって。 別にそんくらいは計算できますよ、だって計算機持ってるし。 でもさあ・・・
英語じゃんか・・・
直径ってなんて言うんだっけ・・・バイオじゃねえや、ダイオメター。 ふーん・・・。
先生(職人さん)がものすごい早口で、しかも本人が「僕、注意欠陥多動性障害なので、時々僕の頭の中で正しいと思ってる事が、口では違う事言ってますから」という申告を。 ん? 先生の頭の中だけで話が進んでいると言う事? 「あと、話をしながら作業してると、手順を間違えます。でも皆さんは間違えないように」 な、何故授業を引き受けたのだ・・・。
若干目眩がしながらも、先生は皇帝のことを「英語の全くわからない子」と認識しているらしく(まあ間違いではない)とても気にして、何回も作業を見に来てくれる。 石の直径の82%と、75%のリング(マルカンみたいなの)を作る事になった時など、「この子大丈夫だろうか」という感じムンムンで(大丈夫じゃなかったけど)何度も手直ししてくれた。
ところが、これが彼の障害なのか、皇帝の苦心の作を何故か他の生徒の物とごっちゃにしてしまい、無くすと言う失態。 先生の言い分は「何故こんなミスをしたのかわからない」 そ、そうか・・・。 でも、僕はそのリングが無いと先の作業に進めない。 とオロオロしていたら、さすがに先生なので皇帝が1時間かけた物を10分で作って渡してくれた。 しかも、もっと美しく。
先生は自分の作業に没頭すれば、すばやく作品が仕上がるのだが、生徒に教えながらだと手順がわからなくなって混乱して、頭を抱え込んで机に突っ伏したりする。 なんか、頑張って、先生。 生徒も先生の応援をしていて、プリントの配布とか名簿を使って点呼をとるとか、材料を均等に配分するとか、できないことをお手伝いしている。
ある意味クラスが一丸となって、この学期を切り抜けようとしている。 これはこれで良いのではないでしょうか。 おらも頑張る。
皇帝

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