2010年12月27日(月) |
いつか終わる恋のために、恋ひめやも2 |
私は寝転びながらネットしたりゲームしたり 本読んだりするのが好きなぐうたらな人間なので ベッドの上にネットブック・ゲーム機・本数冊を置いてます。
昨日の朝目が覚めて無意識に今読んでるBL小説を手に取って開いたら 上からしおりが落下してきてモロに眼球にサクッと刺さった… リアル目が〜目があああ!!状態。
そんなこんなで昨日は画面見るのも辛い状態だったから 今日朝一で病院に行こうと思っていたのですが 一晩寝たら大分マシになっていたのでとりあえず様子見中。 こんなアホな失敗する人はあまりいないとは思いますが しおりには気をつけてくださいね。 あいつら角が尖ってて攻撃力案外高いから。
大体私はしおりのことなど呼んでないんよ。 新品で買ったら勝手に中に潜んでたんよ…。
※801注意
「立花CD感想・恋ひめやも-BLCD.33」
カップリングは日野聡さん×立花さん 受けの元恋人に千葉一伸さん
日記の文字制限に引っ掛かってしまったので2分割にしました。 今日の分は後半。前半は昨日(26日)の日記に置いてあります。
以下はCD及び原作ネタバレを大いに含むあらすじと感想
>目前に結婚を控え、順風満帆な人生を送っていた棚橋。 >ある日、出席した高校3年時の同窓会で、担任教師だった水原と再会する。 >昔の地味な印象とは裏腹に、艶めく笑顔の水原に、急速に惹かれていく。 >恋人よりは先生と一緒にいたい・・・。けれど、ある日突然「もう家に来るな」と拒絶され!? >執着も嫉妬も肉欲も、初めて知った真実の恋。
CDより原作小説のあらすじの方がわかりやすかったのでそちらを引用。
ここが一番好みの別れるポイントだと思いますが 攻めには結婚を約束した彼女がいるにも関わらず 受けである先生に恋焦がれて結果的には捨ててしまいます。
攻めは人柄もよく真面目で誠実で優しいという 見る目がある女から好かれるタイプの男ですが ちょっと日和見主義というか流され気質なところがある。 4年付き合った彼女から「本気で恋してない」 という理由でふられた経験もあって 恋愛にのめり込むタイプではないことを自覚しており 今の恋人との結婚も彼女の結婚願望が強いことを察し、 結婚しないと言えば逃げられる気がしたから承諾したという具合。 彼女に対してそれなりに愛情を感じているし 親を早く安心させたいという思いもあるので 出来る限り誠実なお付き合いをしていて 将来は自分も親になるんだろうなーなどとぼんやり考えてる。
けれども彼女に押し切られる形で結婚が決まってしまったことに 少しだけモヤモヤしたものを感じていて 本人曰くマリッジブルーに陥っているときに 同窓会で先生と再会する。 自分が学生の時は興味がなかった先生と 実は人間として相性がすごく良く、一緒にいるのが心地良いことがわかり 彼女の束縛癖(何時に帰るの、何してたの、どこにいるの)や 相手の親へ挨拶するプレッシャーなどにプチストレス中な攻めは 逃げるようにどんどん先生に傾倒してく。
彼女といるより先生といる方が楽しい自分に危機感を覚えつつ 先生へ気持ちを恋愛感情だとは思わず 友人のような付き合いをしていたところに、先生の昔の男が登場。 2人がよりを戻したらどうしよう 先生が他の男のものになったらどうしようと焦って初めて 先生に恋してる自分を自覚する。 想いを断ち切ろうと距離を置いてみても先生が恋しくて仕方がない。 それでもごく普通の人間としての人生を歩んできた攻めは この時点では先生を選んだりしません。
>永遠に続く恋なんてない。こんな厄介な気持ちも、そのうち消えてしまうだろう。 >だったら無理にこの恋を捨てたくはない。 >気持ちが自然に落ち着くまで、あくまでも元教え子として節度を守って会えばいいじゃないか。
>もしも先生が女性なら、と何度も考えた。 >先生が女性だったなら、僕は友梨奈を悲しませるのは辛いけど、そうするしかないと思う。 >そして僕は友梨奈と別れてから先生に告白するのだ。 >それでふられても、多分後悔はしない。 >でも先生は男だ。だから困る。結婚の約束をした恋人を捨ててまで、男は選べない。 >狡くても、それが正直な気持ちだ。 >結局のところ僕が天秤にかけているのは友梨奈と先生ではなく、 >人生がかかった結婚と、同性へのイレギュラーな恋という一過性の感情なのだ。
>友梨奈との結婚を考えながら先生への気持ちを募らせていく僕は、 急な降り道で必死に自転車のブレーキをかけながらも、 同時にペダルを漕いでいる頭のおかしい人みたいで、笑えないほど滑稽だった。
とまあこんな風に考えます。 精神的な浮気、精神的な二股状態。 BL界ではこんな狡い攻めはあまり見かけない気がしますが 現実にはこのように考える打算的な人の方が多いんじゃないかな。
そして最低な男と自覚しながらそんな状態を続けていたある日、 先生から「お前とはもう会わない」 と言われてしまった攻めは自分の正直な気持ち (先生が好き・でも恋人と結婚する・結婚するまでそばにいさせてほしい) を告白するが、元恋人(当て馬)とよりを戻すからとフラれてしまう。
ふられてしまった攻めはこれでよかったんだ、これでよかったんだ、 と自分を無理に言い聞かせながら 彼女と結婚する道に戻ろうとするのだけど 何のいたずらなのか彼女を両親に紹介する日に限って 偶然当て馬に出会ってしまい、 そこで実は当て馬はフラれており 先生が自分に好意をもっていることを知ってしまう。 居ても立ってもいられなくなった攻めは その足で自分の恋人と別れ先生の元に向う。
私の文章力がなくてアレですが大体こんな話。 ここまでが「いつか終わる恋のために」の内容。
一度は諦めたはずの相手が自分を好きかもと思った途端に 恋人を捨てるなんて、攻めお前そこに座りなさいと言いたくなるが まあ人間そんなもんだよなあ…という。 「俺のさっきの言葉で、脈があるとでも思ったのか」 という問いに 「いいえ。先生に受け入れてもらえるなんて思ってません。 ただ好きでいたいんです」 と言う攻めにはお前それは嘘だろうと思った。笑
何も悪くないのに捨てられてしまう攻めの彼女が可哀想なのですが CDだと削られているのでわからないけど、 原作では女(読者)からはあまり好かれないタイプの女として 描かれているので罪悪感をあまり感じないのが BLとして上手いと思いました。さげまん臭がすごい。 ボーナス出たから何か買ってあげると言えば ブランド物の5万の財布を強請られ そういや先生はボーナス出たから今日は発泡酒じゃなくてビールだぞ、 と自慢げに出してくれて可愛かったなとか比べちゃったり 譲り受けた古い車を乗ってる攻めに 彼女は買い換えないの?と言うけど 先生は綺麗に乗ってると褒めてくれたりとか ブライダル雑誌を読み漁って結婚式に想いを膨らませてる彼女に対して 女性にとって大事なセレモニーだから面倒でも顔に出さずに 対応してあげないとと思ったりとか とにかく知らず知らずにプチストレスを感じていた攻めが 一緒にいて居心地が良い先生に流れるのは仕方ないかなと思わせられる。 対して先生と攻めは2人とも本の虫なので攻めが先生の本を借りたり 映画化されたDVDを一緒に観たりすごく気が合う。 同好の士というのは得てして仲良くなりやすいものだよな、という感じ。
同性なので普通はそこから恋愛感情には進展しないと思うんだけど まあその辺は801ファンタジーなので突っ込んでも仕方ない。 この場合は当て馬の登場がターニングポイントだったと。 この辺の展開見ると恋って思い込みだよなあと思う。 実は先生は早い段階から攻めのことが好きなので 「好きになったら、どんなに隠しても伝わる……。 だからお前は俺の気持ちに反応して、 俺なんかを好きになってしまったんだ」 というのも結構的を得ているような気がする。 攻めは否定してたけど。
続いて「恋ひめやも」の部分のDISC2は 受けの先生視点、ふたりがくっつくまで。 両親の不倫と死、当て馬との苦しい不倫の経験から 先生はこと恋愛に関して死ぬほど面倒くさい性分。 攻めのことが好きで仕方がないくせに なかなか付き合うことに承諾してくれはしません。
当て馬いわく先生は強情・意地っ張り・天の邪鬼で すぐに本音を言わない。 本当はイエスと言いたいのに5回聞いてもノーと言う。 諦めかけて最後に聞いた6回目でやっとイエスと頷く人らしい。 どんだけ面倒くさいんだと。笑 好きなくせにこれ以上振り回したくないと拒絶するのは よほど攻めを振り回す結果になると思うんですよ先生…。
ラストはちょっと強引に攻めた攻めの勝ち。 こんな面倒くさい先生を好きでいてくれて 過去のトラウマもちょっと癒してくれる攻めがいて 本当に良かったね、と思いました。 普通の人ではきっと手に負えない。
CDでは当て馬との恋愛の回想や「いつか終わる〜」のとき 先生がどういう気持ちだったかという辺りは わりとばっさりカットされてます。
上で書いたフリートークで物議を醸しているシーンは いつものように先生の家に上がり込んでいたときに 当て馬が訪問、先生に帰れと言われて一旦は帰るが 気になって気になって先生のアパートまで戻ってきたら 先生が裸で転がってました、なところ。
当て馬を殴ってきます!と言う攻めを止めて 合意の上だったという先生。 「一度は惚れていたんだ。顔を見たら気持ちだって揺れる。 ……でも、今日のことは、昔の恋心に引っ張られただけだ」 じゃあなんで当て馬は先生放置して帰っちゃったんだよ、 という疑問が湧くという話なのですが 後日この日のことを語る以下のセリフが削られてます。
>「当て馬と寝た時、俺は最初しか抵抗しなかった。 >できなくなったんだ」 >「昔の恋心に引っ張られたって言ってましたね」 >「ああ。もっと正確に言えば流されたんだ」 >「主語が抜けてます」 >「何に流されたんですか?当て馬の気持ちに? >それともやりたいっていう欲望に?」 >「両方だよ」 >「でも終わった途端、死ぬほど後悔した。 >もう終わった恋に振り回されていたんだって気づいたから、 >当て馬に言ったんだ。こんな馬鹿馬鹿しいセックスは初めてだって」 >「だから当て馬も、もう二度とやり直したいなんて言ってこないだろう」
これの前後のセリフはあるのになんでここ削ったのか疑問。 このセリフによって攻め(と読者)が だから茫然自失状態で転がってたんだなとわかるのですが。
それと細かいとこだけど 攻めを諦めさせるために当て馬とよりを戻すと言うシーン CDではそう言われた攻めがあっさり納得してますが 原作は今から当て馬と会うから帰れと言われても攻めは帰らず 夜中の三時まで先生の部屋で待っていたら 帰ってきた先生の髪が濡れていて >「当て馬と寝てきたんですか」 >「だったら?」 >「また流されたんですね」 >ひどいと思った。僕が待っていることを知りながら、 >当て馬に抱かれてきたのだ。 >「違う。流されたんでも、遊びでもない。 >あの人とやり直すことにしたんだ。だからホテルに行った。」 というより絶望な感じの展開。
それが後々実はその日先生が当て馬をばっさり振った上で 攻めに自分を諦めさせようと ネカフェで時間を潰してシャワーを浴びて演出していただけだった ということが判明して、それを受けての 「僕のために、そこまでしてくれたんですか」 というセリフがあるのですが CDだと口頭でより戻すと言っただけなので そこまで?そこまでって…何が?って思う。笑
あとノンケの攻めの気持ちの移り変わりのこの辺↓
>好きな人とひとつの布団に入っていたら、普通は性的な欲望が高まってくるものだろうが、 >僕の場合はただただ、ギュっと抱き締めたいというシンプルな欲求が募って仕方がなかった。 >女性なら安易にセックスを連想できる。でも男の先生が相手だと勝手が違っていた。 >好きという気持ちが、一足飛びにセックスに直結しないのだ。
>僕は無理やり妄想を中断し、やるせない溜め息をついた。 >リアルなセックスをシュミレーションするのは、よくないことだと思ったのだ。 >罪悪感もあったが、それ以上に怖かった。一度でも先生とのセックスを想像したら癖になって、 >頭の中で何度でも先生を抱いてしまう。そのうち本当に先生が欲しくなって、 >自分が抑えられなくなるかもしれない。 >それが恐ろしかった。
も入れてほしかったな。 そんなこと言ってたらキリがないんですけど ノンケ攻め的にはわりと重要な感情だと思った。 後半は先生視点になるから明確には語られないけど シミュレーションしまくちゃってるだろうなあと。
…っていうか私はどこまでぐだぐだ書く気なのか。 時間がある日に少しずつ書いてたらえらい長くなってしまったよ。 途中で何書いてるのかわかんなくなってきた。 要点を短くまとめる能力がなさすぎるな。 よし、ここまで読んでいる物好きもいないだろうから 脈略のないことでも叫んでおこう。おっぱい!おっぱい! まあそんなわけで(?)私にとってかなりお気に入り作品でした、と。 発売後数日でメーカーが倒産して廃盤になったのが非常に残念です…。
好きな理由の1つとして挿絵が好きっていうのもあるかも
こんなテカテカブックレットに書き下ろしSSが書いてあるので 指紋が付くのがイヤで 保存用に新品をもう1つ買おうかと思っていたのですが 廃盤になった今、私が2つ持ってるよりは 誰か他の人に買ってほしいと思ってガマンした。
発売元メーカー・インターの11月新作は 「夏雪」「この世異聞2」そしてこの「恋ひめやも」。 この3本が遺作となってしまったわけですが 倒産がひと月早かったらこれもお蔵入りだったかと思うと… 最後に出してくれてありがとうと言いたい。 これ出てなかったら来年まで泣き暮らしてた。
恋ひめやもは「こいめやも(koimeyamo)」と読むのに 公式ページアドレスが(koihimeyamo)となっていて オイオイと思ってたけどそんなことはもうどうでもいいな… 本当に残念だ。
新作情報もないので私2ヵ月くらい恋ひめやも聴いて生きる。 いざ生きめやも…
※>で始まるグレー文字は英田サキ「恋ひめやも」より引用
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