凪の日々



■引きこもり専業主婦の子育て愚痴日記■

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2007年08月02日(木) 法事

実家の法事に行ってきた。

法事というと、昨今は自宅でお経を上げてもらった後、集まった親族でお店で食事して解散、というのがうちの田舎では普通らしい。
ちょっと田舎とか、こだわる家は自宅で読経の後、注文した仕出し料理を皆で食べる。

ところがうちの母は何をとちくるったか、「料理は全部家で作る」と譲らなかった。
確かに私が子供の頃は、法事の時は親族一同早くから集まって、皆で料理を作って読経の後皆で食べるという事をしていた。
しかしそれには数日前からしまっておいた食器を出し鍋を出しコップを洗いテーブルに座布団にと下準備がそれはそれは大変で。
もちろん料理も前日から出来るものは前日に用意して材料の下ごしらえだの飲み物の手配だのなんだの目も回る忙しさなのだ。

当然、法事の後は母はいつも一週間位寝込んで動けなくなっていた。
それを、やると。

勿論、母がやるのなら、文句は言わない。
「あぁそう。大変だけど頑張ってね。当日手伝いはするから」と軽く流せるけれど、今の母は「自分がやる=嫁に全部やってもらう」なのだ。
「私がやる」と言いながら、全部義姉に丸投げで「良い様にやって頂戴」と全部やらせる。
そのくせ気に入らない所は「ここは違う」とすかさず細かいチェックが入る。
それなら最初から「良い様にやって」なんていわないで、教えろよ!と突っ込みたくなる。というか、私は突っ込む。「そんなら自分でやってよ!」と。
でも心優しい嫁の義姉は突っ込めないで大人しく言う事を聞いてあげている。
なんて優しい人なんだと頭が下がる。ひたすら下がる。
だから、義姉の負担を少しでも減らすべく、私も頑張るしかないわけで。
でないと義姉さんに申し訳なさ過ぎる。

料理といっても昔ながらの田舎料理なので何もごちそうは作らない。
揚げ物に煮物に酢の物吸い物。簡単に言えばその分類。
だけど煮物はそれぞれ素材ごとに煮なければならないし、揚げ物も量が多いので延々揚げ続けなければならない。
煮物の切り方も決まっているなんて知らないし。
板こんにゃくは5mm幅位に切って煮るけれど、祝い事には真ん中に切り目を入れてひっくり返す飾り切りをするが、法事はそのまま切るだけだとか。
そんなの知らないっての。

結局前日は昼間は実家に到着後、テーブル出したり食器の消毒したり掃除したりして、夜は12時までせっせと煮物を煮て稲荷寿司の皮を煮て豆を煮てなますを作って、当日は5時に起きて煮物の味の手直しだの揚げ物始めたり吸い物作ったりした。
母は玄関をごそごそ掃いてたり、こちらが用意した稲荷の皮と酢飯を前にせっせと稲荷寿司を詰めていたけれど、皮をボロボロ破いてしまい、せっかく前夜皮が破れないようにそっと扱って調理した義姉と私の努力をあっという間に無駄にしてくれて。

母に対してあれもこれも腹が立つ事はあるけれど、一番腹が立ったのは、長くなるからまた今度。

しみじみと、私の親はどうしてこんななんだろう…と情けなかった。
悪い人じゃないんだろうけれど、自分が生きることに精一杯だった人なので、周りに対する気配りが皆無なのだ。
やっぱり人間って余裕というか、ゆとりのある環境で育たないと、懐の広い人間には育たないよなぁ…と母を見て思う。
そして、そんな親に育てられた私も、当然、懐は思いっきり狭い気持ちの小さい人間なのだ。
あぁ自己嫌悪。ついでに同属嫌悪。





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