凪の日々
■引きこもり専業主婦の子育て愚痴日記■
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アユム関係のママ達とミシンを買いに行った。
新米ママRちゃん(26)は「園グッズ、やっぱり自分で作ってあげたいと思って!」と張り切っている。 「私も買いたいと思っていたのよ」とSちゃん(私と同年代?上の子は小4) 「私は去年買ったばかりだからミシンはいいけど生地を見たいな」とこれも新米ママNちゃん(33?だったっけ) 「それじゃ運転手ということで」と私。(ミシンはアイの入園時に安物を購入済み) 子供達を幼稚園に預けた後、総勢4人で手芸品店へ向かった。
手芸品店でミシンを前にあれこれ店員さんの説明を受ける。 ひとしきり感心した後「やっぱりこれよね」「うん、予算と機能と考えるとこれね」と結論。 やれやれ、良かった。じゃぁお会計ね…と思っていると、Sちゃんが「それでいくらお勉強していただけます?」と笑顔で店員さんに言った。 「でもこれで精一杯のお値段なんですよ。セール用なので」 「そこをなんとか。欲しいんですけどこのお値段じゃ買えそうにないんですよ」 店員さんは「ちょっとお待ちください」と別の店員さんを呼びに行った。
「あたし、電化製品は駄目モトで値引交渉するってのが基本なの」とSちゃんが言う。 「そうそう、大体最低ここまで下げられるって値段があるからね。そこあたりまでは無理でも、展示価格より下げられるのは当然だし」とRちゃん。 えええ。そうなのか。知らなかった。 私は予算を決めて、その予算内の物を探すけど、皆さん、欲しいものを決めて、それを予算内まで値引いてもらうそうだ。 うわぁ。目からウロコ。そうだったのか。知らなかった。
別の店員さん登場。 察するに、セール用の機能説明担当の派遣の方から、店舗内責任者?に替わった様子。 「これはセール用の特別価格なのでこれ以上は下げられないんですが」と同じ説明を繰り返す。 「下げていただけたら二台買いますけどそれでもダメですか?」とSさん。 あれこれ話していると、傍らで説明を聞いていた知らない奥さんが「あの、うちもそれ買いたいんですけど、三台ならもっと安くしてもらるでしょうか?」と参戦。 おお!味方が増えた感じ?(←違う) 「お値段もっと下げていただけたら三台買えるんですけど」と皆で笑顔で店員さん攻撃。 「お待ちください」と消えた店員さんは店長さんを連れてきた。 おおお。ボスキャラ登場!これってラストステージって感じ? 「セール品ですけれど、これ、新製品で一番新しい型なので」 「そこをなんとか。」「〇万〇千円なら」「三台買ってもですか?」「この値段じゃ買えないんですよねぇ。銀行にお金おろしに行かないと無いし」「そうそう」 店長一人に主婦三人で総攻撃。 「それじゃ〇万〇千円で」「それって消費税込みですよね?」「あと千円下がりません?三台欲しいんですよ」
散々悩んだ店長さん。「分かりました。三台ですね?三台だと一台〇万〇千円で結構です。でも二台だと〇万〇千円(千円アップ)になります」と苦渋の決断を下した。 勝者主婦、思わず一同拍手。 「これからも利用させていただきますのでよろしくお願いします」と笑顔の主婦達と対照的に、心なしか肩が落ちた感じの店長さん。 「ミシン買ったらどうせ色々買いに来るしね」「そうそう、色々縫いたくなるしねぇ」とご機嫌の主婦達。 「どうもご協力有難うございました」「いえ、こちらこそ助かりました」と見知らぬ同志と労を労いあう。 気分は戦友?
結局一台あたり展示価格より五千円安くしちゃいましたよ彼女ら。 凄くないですか? しかもレジではしっかりカード払いしてるし。 銀行にいかなきゃって話はなんだったんだ。
「有難うー一人じゃ絶対出来ない買い物だったわ!」とご機嫌のRちゃん。 「私も一人じゃこんなに値切れなかったわよ」とSちゃん。 「パパに自慢しなきゃ」「見知らぬ奥さんに感謝ね」とはしゃぎとおし。
いやぁ…主婦が三人がかりで行けば、何も怖いものはないんだなぁ…と主婦の怖さというか、すごさと言うか、たくましさというか、そういうものに感心すると同時に、一万五千円引きでも三台売れれば商売的に良いんだなぁという、販売のカラクリを目の当たりにして、勉強になったなぁ…とぼんやり思ったのでした。
とりあえず、これからの人生「電化製品を買うときはまず値引き交渉」を頭に生きていこうと思います。 実践できるかは自信ないけど。
暁
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