女房様とお呼びっ!
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2009年03月25日(水) 泪のわけ

昨晩、『絶対彼氏スペシャル』を観た。
どうも、わたしはこの手の話に弱い。
案の定、またしてもボロ泣きしてしまったよ。

きっと私と同様に、多くの女子が涙したことだろう。
ロボットに感情が宿るロマンと切なさは、ヒトを泣かせる普遍のテーマだ。

ことに、もこみちクン演ずるロボットは、
唯一の女性を愛する目的のもと存在するなんつぅ、
乙女のハートをわしづかみな設定。

その目的が、自発する感情へと変化する奇跡がおきて、
そして始まる、夢のような、けれど残酷なお話。


やがて、この恋に幕を下ろす決心をしたふたりが、別れを前に語らう。

「リイコ、愛してるよ」といわれて、
「それってプログラムされてるから言ってるんでしょ?」といなす場面。
「うん、そうだよ」交わす言葉が示す、各々の明白な立場。

彼らが辿った葛藤の軌跡とその帰着の切なさに、
泣けて泣けてしょうがなかった。

もちろん、このシーンはドラマの見せ場、一番の泣かせどころなんだけど、
この心境にリアルに寄り添い涙するひとは、世間にどれほどいるだろう。
そう気づいては、なおさら泣けた。


まだ夫が「犬」だったころ、おなじような葛藤を抱えた。
主として慕われるごと、私は彼を加速度的に好きになり、
しかし、彼は「犬」としてこそ、私を慕うんだわと思えば辛かった。

恋するがゆえの不安もあったろうけど、
特殊な関係だけに、不幸な想像はより現実味を帯び、常に胸のうちを苛んだ。
実際、夫が犬を降りたとき、私はもう愛されても慕われてもいなかった。
「犬」は当然失われたし、ヒトになった彼自身にあってもね。

結果的に夫とは今もともにあるけど、
今もって思い出すだに泣ける、辛く苦しい喪失の物語なんだねぇ。


……とか、ドラマの余韻引きずって、おセンチかましてみたけれど、
とどのつまりが、結婚までして暢気に暮らしてんだもの、
ニンゲンってずるいよなあ(笑

だから、ロボットにピュアを託して泣くんだよ、うん。


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