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しもさんの「新聞・書籍掲載文」
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2012年08月17日(金)
五輪出場選手 今後も応援を (54歳)

静岡新聞 ひろば

国民に多くの感動を与えてくれた、ロンドン五輪が幕を閉じた。
今回の五輪が、これまでの大会と違っていたのは、
地元出身の佐藤悠基選手や、9年前の静岡国体で知り合った
女子ホッケーの選手たちが出場したからだ。
町内の雰囲気も違っていたし、この夏の話題の中心に、彼ら彼女らがいた。
結果は本人たちの納得のいくものではなかったかもしれないが、
私たちに五輪の醍醐味を伝えてくれたことに感謝したい。
その感謝の気持ちを伝える最良の方法は、
4年後に今年以上に盛り上がることではなく、
これからもずっと支援・応援をし続けることではないだろ うか。
五輪が終わった途端、全てが終わるのではない。
これからの4年間を現役選手である彼らの迷惑にならないように気をつけながら、
次世代の五輪代表候補選手たちも一緒になって過ごしたい。
その上で、ともにリオ五輪を目指すことができたら、どんなに素晴らしいだろう。
これからが楽しみである。



2012年05月25日(金)
松本で早朝散策 あいさつに感激 (53歳)

信濃毎日新聞 建設標

妻と娘に誘われて、何年かぶりに松本の地を踏んだ。
日課の早朝ウォーキングがしたくなり、
松本城周辺、あがたの森公園内などを1人で歩いたが、
思わず笑みがこぼれた。
すれ違う人たちが、見ず知らずの私に
「おはようございます」と声を掛けてくれたからだ。
1番驚いたのは、高校生の男子数人が本当に私に?と
疑いたくなるほど大きな声であいさつしてくれたことだ。
最近は防犯上「知らない人と会話しないように」と
指導するというのに、そんなことは気にせず、
老若男女と言っていいほど、多くの人が気さくに自然に
あいさつを交わしている気がした。
おかげて2日間とも、すがすがしい気持ちで
ホテルの朝食を迎えることができた。
「知らない人にもあいさつをする」は、教育の基本だと実感した。
これからも、私たちのような観光客に、気軽に声を掛けてほしい。



2012年04月10日(火)
自然がつくる豊かな色感動 (53歳)

静岡新聞 ひろば

運動不足解消と季節を肌で感じることを目的に、
正月から「1日1万歩」を目標に歩き出した。
達成したしなかったと1日の終わりに確認する
万歩計のデジタル表示に一喜一憂している。
最近、体を包む風が少しずつ暖かくなってきたことに
幸せを感じるのは、私が年を重ねたからだろうか。
歩きだして驚いたことは、自然がつくりだす「色の豊かさ」である。
歩き始めの頃の木々は葉もなく、何の樹木かわからなかったが、
春が近づくにつれ、少しずつ芽が膨らみ、ツバキの赤やコブシの白、
さらにはレンギョウの黄や桜のピンクなどが咲き出して、
「あぁ、この木だったのか」と気付くことが多い。
オダギリジョーさんと三浦友和さんが、あるきっかけで都内を歩く
「転々」という映画のキャッチコピー
「歩けばわかる。やさしくなれる。」の意味がわかった気がする。
高騰しているガソリンの節約にもなるし、
日本の美しい春を感じて歩いてみませんか。



2012年01月05日(木)
生活で感じた気付きを投稿 (53歳)

静岡新聞・朝刊(ひろば)

毎朝の楽しみとなっている、本紙の投稿欄。
若者のイキイキとした感性から生まれた投稿や、
年配者の熟考された投稿に心温まることも多いが
最近、少し違和感を覚えたので、感じたままを文字にしてみた。
それは、文頭に「○○付けの投稿を読んで」というフレーズが目につくこと。
私の考える新聞投稿欄は、短いながらも1話完結型であり、
以前の記事を読み返さなければならないものではない。
またトークバトルのように賛成か反対か、意見を戦わす場ではなく、
自分とは違う考え方の人もいる、という程度の感覚で読んでほしい。
投稿者のほとんどは、執筆をなりわいとしているわけではないので、
日常生活から感じた何気ない気付きからヒントを得て、
本紙読者や社会に向けて、自分なりの提案が含まれていれば、
それで良いと思う。
素人の私たちの与えられた貴重なスペースを、
不平不満のはけ口とするのではなく、
「気付きのお裾分け」として活用してはいかがだろうか。



2011年07月13日(水)
柿田川の自然 通勤中に満喫  (53歳)

静岡新聞 朝刊(ひろば)

勤務地の変更により、一昨年から徒歩での通勤経路を変えた。
私が選んだ「柿田川公園」の中を通り抜けるコースは、
三島梅花藻や遡上するアユをはじめ、貴重な動植物も観察でき、
四季の自然を満喫できる、最高にぜいたくなコースだ。
「毎日が森林浴」「パワースポット体験」と言っても過言ではない。
今年の夏は、楽しみがもう1つ増えた。
いつもより少し早目に自宅を出て、
公園内の湧水広場で足を留め、「足湯」ならぬ「足水」。
3分も水につけていれば、体の芯から冷えてきて、
溢れていた汗が、一気に引くのがわかる。
私のような通勤途中では無理でも、近くの方はお昼休みに
タオルを持って出かけてみてはいかがだろう。
水に足をつけて遊ぶ楽しみは、
子どもたちだけのものではないはずだ。
時には童心に返り、靴を脱いでみてほしい。
柿田川の水の冷たさをあらためて実感できるし、そこに集う人たちと
新しいコミュニケーションが生まれるかもしれない。



2010年09月23日(木)
暮らしに「秋」 五感を感じる (52歳)

静岡新聞 朝刊(ひろば)

「炎暑、極暑、酷暑」と表現したくなる夏だったが、
やっと「秋」が感じられるようになった。
数字の上では気温「30度」を超える日も訪れ、
まだまだ「暑い」はずなのに、なぜか涼しく感じる。
日射の強弱や涼風なども影響しているが、
いろいろな感覚で秋を感じることも大切だと思う。
目が感じる「入道雲から、いわし雲の変化」、
耳が感じる「騒がしいセミから、心地よい鈴虫」などの変化、
鼻や口が感じる「サンマやクリ・ブドウのにおいや味」など、
数字では表現できない「秋」を生活の中に感じ、
涼しさを体感するのも日本人の知恵と言えそうだ。
もうすぐ「衣替え」だ。
社会全体が半袖(クールビズ)から、長袖に戻り、
街や職場の風景が一変して驚いたことがある。
9月中でも涼しさを感じたら長袖にし、
10月になっても、暑さを感じたら半袖にしても良いのではないか。
数字や日付に惑わされずに、
自分の五感で判断する癖をつけたいと思う、今日このごろだ。



2009年07月25日(土)
「予習復習」が美楽しむこつ (51歳)

静岡新聞 朝刊(ひろば)

昨年は、映画館で映画を楽しんだ。
そして、今年は美術館で絵画を中心に美術を楽しんでいる。
今年も半分以上を経過し、その楽しみ方が分かってきた。
ある人に「美術館を楽しむこつは?」と尋ねられた時、
私の口から出た単語は「予習・復習」だった。
もちろん自分の感性を信じ、先入観なしで絵画を見ることも
大切なことだと思うのだが、
私のような素人には、なかなかその感性が磨かれない。
幸い現代はインターネットで、美術館の企画展も、
画家の経歴・人間関係も調べることができる。
また意外と面白いのが、絵画の特徴で括った派であったり、
誰の影響を受けているか、などの情報であったりする。
そんなことを、ちょっと「予習」していくことで、
目の前の絵画の理解度が全然違うことに気がついた。
もちろん、本物の絵画を見ながら聴く「音声ガイド」も
授業さながらの理解を深められる。
さらに、見終わった後、ショップで売られている
「図録」と呼ばれる「今回の企画展の詳細説明書」を
読み返すことにより、知らず知らずに「復習」ができる。
学生時代、苦手だった「予習・復習」の効果・威力を、
51歳になって初めて実感しているが、なぜか楽しい。
特に「復習」、是非、お試しあれ。



2009年04月28日(火)
「充電」しすぎ 人間も注意を (50歳)

静岡新聞 朝刊(ひろば)

先日、携帯電話ショップの店員から聞いた、
充電電池を長く使うコツは、
一度全部「放電」してから「充電」すること。
毎日、帰宅すると必ず充電する私のような、中途半端な「充電」は、
電池にとってはよくないようだ。
その時、この話は人間にも当てはまるかもしれないと思った。
今年のGWは「大不況を背景に大型連休」との情報もあるが、
その過ごし方は、千差万別だろう。
ただ、せっかくの休みだからと、あれもやろう、これもやりたい、
心も体も「充電」しよう、と張り切りすぎると、
連休明けに、疲れがどっと出る可能性があるので、注意したい。
よく旅行に出かける前「温泉にでも行って、心の洗濯をしながら
心身ともに充電してきます」という言葉を耳にするが、
実は、少しずつ溜まったストレスを吐き出すための
「放電」であって欲しい。
久しぶりの大型連休、まずは、気付かないうちに溜まった疲労や、
歓送迎会などのアルコール漬けで疲れた内臓の毒素を
思い切り吐き出すため、意識して「放電」を心がけ、
その後、新しい知識などの「充電」を開始する。
それが、普段考えていてもなかなか実行出来ない、
心身のケアだと思う。



2008年12月12日(金)
駅伝応援して自分も頑張る (50歳)

静岡新聞 朝刊(ひろば)

今年もまた、第九回しずおか市町村対抗駅伝の応援に出かけた。
もう十二月の恒例行事となっている私であるが、
毎回、沿道を駆け抜ける選手たちに「頑張れ」と声を掛けながら、
本当は自分が「元気」を頂いて帰ってくることに気づいた。
実は今回、彼らを応援しながら
今秋に観た映画「フレフレ少女」を思い出していた。
映画の中に、こんなせりふがある。
「私も頑張らないと、人に頑張れなんて言えないんですよね」
「他人を応援することは、自分を応援することだと思うんです」
「人間の無限の可能性を引き出すのが応援団」
「見返りを求めない応援が力になるんです」。
自分以外の人のために、大きな声を出し「応援」することの大切さを
伝えてもらった作品として印象に残っている。
今回の応援で、このせりふに、間違いなかったことを実感した。
また毎年、自分の住む市町の選手を応援しようと
静岡まで足を運ぶのであるが、気がつくと、市町関係なく
自分の前を通り抜ける選手に「頑張れ」と声を掛けてしまっている。
たぶん私だけでなく、ほとんどの人たちが同じである。
テレビの前の応援もいいが、
来年はぜひ「自分のために」沿道で声を掛けてほしい。
多くの気付きが得られると思うから。



2008年08月12日(火)
思い出作りに「映画館で映画」 (50歳)

静岡新聞 朝刊(ひろば)

「映画は、映画館で」、最近の私の口癖である。
夏休みということもあり、
映画館はどこも子供向けのアニメ作品満載だが、
家族連れで、楽しそうに上映時刻を待っている子供たちの姿は、
とてもほほえましかった。
大人にとってはささいなことでも、子供にとっては、
この夏の大きな思い出になるに違いない。
インターネットで調べても、静岡県東部地域は、
西部・中部地域と比べて映画館は多い気がする。
さらに、映画製作に欠かせないロケも多く、
作品最後に流れるエンドロールには「ロケ協力」に、
各地のフィルムコミッション名を目にすることも多い。
もちろん、しばらくすると、作品がDVD化されたり、
インターネットや携帯電話などでも見ることができるが、
是非、大きなスクリーンで見て欲しい。
チケットを買い、売店でドリンクやポップコーン等を買い、
他の映画予告を見ながら、本編を待つ時のドキドキ感。
約2時間、誰にも邪魔されず、暗闇で夢中になるワクワク感。
そして、鑑賞後にすぐ席を立たず、
エンドロールを眺めながら、作品の余韻に浸る満足感。
すべて、映画館でなくては出来ない経験であると私は思う。
是非、夏休みの思い出づくりに
「映画は、映画館で」をお勧めしたい。