正しい生活と読書記録

2009年08月21日(金) 読書ノーツ August 21st, 2009

葉桜の季節に君を想うということ
歌野晶午
文藝春秋
2004年3月11版

これもミステリーなので、詳しい内容は書けませんが、
トリックやらしかけやら以外で読者を「あっ」と言わせます。

この本が初版となった翌年に賞を取ったり、読者投票で1位に選ばれたり
するのも理解できます。

私の理解するところ、最初はフリーター青年が、探偵の真似事をして
青春を謳歌するストーリだと思っていました。
しかし物語も終盤に入り、結末は何だろうと読み進むと
とんでもない結末が待ってました。

読者の自分は馬鹿だった。著者にだまされたのです。
自分の未熟さにあきれました。
でも、次に起こった感情は感動でした。
読者の期待を良いほうに裏切るってこういうことですよね。

この著者の作品をもっと読みたくなりました。



2009年07月31日(金) 読書ノーツ July 31, 2009

ひさびさの読書ノーツです。

三日月が円くなるまで
(小十郎始末記)
宇江佐真理
角川書店
平成18年4月初版

私の大好きな宇江佐真理の短編集です。
ちょっとぼーっとした地方侍「小十郎」の
侍魂と恋愛がからんだ青春期です。

地方侍の台所事情や侍の意地と出世など
侍と言えど生きるに厳しい時代でした、
けれど、小十郎には、愛が残っておりました。

短編集「銀の雨」と同じ登場人物がおますが、
やはり脇役で終わらすには惜しい人物だったのでしょう。
よく書かれています。



-------------------------------------
IT企業近況報告
えー、不況不況言われておりますが、
わが社も不況の影響が出てまいりました。

7月8月売り上げ「0」となりそうです。


困ったことですね



2009年03月28日(土) 読書ノーツ March 27, 2009

新鬼平犯科帳 17 迷路
文芸春秋
平成5年 13版

鬼平が、盗賊の恨みを買いピンチに陥ります。
盗賊改方なので、盗賊がうらんでいるのは当たり前ですが、
鬼平の過去が多分に関係していたりします。

盗賊VS元盗賊の見張り合戦も、話に深みを持たせています。

1)料理長が多すぎる
早川書房
昭和60年 5版
レックススタウト

アメリカのミステリー小説で
優れた作品に贈られる「ネオ・ウルフ賞」という
ものがあります。

その「ネオ・ウルフ」が登場する小説です。
超個性的な探偵「ネオ・ウルフ」が
料理長「現代でいうところのシェフ」の懇親会で
殺人事件が起こります。

元祖グルメ探偵「ネロ・ウルフ」は、その犯人探しに
取り掛かります。

120kgを超える巨体に、超美食家、探偵の依頼料はとっても、高額。
出不精


助手もグッドウィン君もいい感じです。

ポアロのヘースティングス、ホームズのワトソンはパートナーという
立場ですが、グッドウィン君は、本当の助手です。使用人です。


マクベス夫人症の男
早川書房
昭和62年 2版
レックス スタウト

精神を病んだ航空会社社員が、クリニックで
相談した内容を、なんともなく聞いてしまった「ネオ・ウルフ」。

爆破事件の真相に迫ります。


ラバー・バンド
早川書房
昭和58年 初版
レックス スタウト

かつて、アメリカが、まだ無法地帯の名残を残していたころの
話がもとになっております。

魅力的な若い女性に、貴族様からお金を取り立ててほしいという
依頼を受け・・・・・・・

魅力的な若い女性と書かれておりますが、
同性から感じることは、「うっとーしくて嫌な女」の一言につきます。
女の色気にも動じない「ネロ・ウルフ」は自分の家から出ることなく
解決します。



ネロ・ウルフ最後の事件
早川書房
昭和59年 初版
レックス スタウト

ネロ・ウルフシリーズの最終巻です。

結末は少々、あっけないですが、
ウォーターゲート事件が絡んでいたりして
当時の風刺が楽しめます。

ウルフが手紙のコピーを作れというのですが、
タイプライターにカーボン紙と紙を何枚も重ねて
コピーを作るところが古いですよね。


 < 過去  INDEX  未来 >


どんぶり [MAIL]

My追加